2010年 08月 23日
日銀グラウンド |
日銀グラウンド(日本銀行石神井運動場)を、区が買い取って公園として整備することになり、その基本計画がまとまりました。
➠日本銀行石神井運動場の公園整備にかかる基本計画
このグラウンド、都市計画上は石神井公園の一部として位置づけられ、緑地帯としても水環境としても、三宝寺池をはじめとした石神井公園と一体をなす面積4.7haの広大な、そして貴重な緑地です。都立公園の一角として本来なら東京都が購入し整備すべき場所ですが、都の公園整備計画上の優先順位が低かったため、民間による宅地開発を避けるためにも区が取得することになった、と説明されています。ちなみに、同じく石神井公園の計画区域に位置する三井住友銀行石神井運動場については、都が買収することになっています。
この日銀グラウンド、接する富士街道からもその様子がわかるのですが、本当に見事なグラウンドです。グラウンドと言うくらいですからテニスコートやプールがあり、野球などもできるようになっていますが、基本は芝生の広大な広場と樹林が見事な景観をなす緑と水の空間です。
このグラウンドの価値について、区はこんな風に言っています。
もう一点は、グラウンドにある広大な芝生広場の中に、こちらも閉じられた球技場を設置するという案についてです。基本計画によると、芝生広場を「多目的広場」として整備するとされています。
とりわけ気になるのは「防球フェンス」です。所管課の説明では、このフェンスは高さ15m、それが広場の全周を囲うそうです。「多目的広場」は両翼90mの野球場が入るほどの大きさです。広場の面積が約1.6haに対して「多目的広場」は約1haということですから、芝生広場は巨大なフェンスで覆われた球技施設で圧倒されることになりそうです。広場の価値、広場の使い勝手、そして景観…さまざまな点から、この「多目的広場」の在り方についてもぜひ大いに議論をしていかねばならない。私は、そう感じています。
➠日本銀行石神井運動場の公園整備にかかる基本計画
このグラウンド、都市計画上は石神井公園の一部として位置づけられ、緑地帯としても水環境としても、三宝寺池をはじめとした石神井公園と一体をなす面積4.7haの広大な、そして貴重な緑地です。都立公園の一角として本来なら東京都が購入し整備すべき場所ですが、都の公園整備計画上の優先順位が低かったため、民間による宅地開発を避けるためにも区が取得することになった、と説明されています。ちなみに、同じく石神井公園の計画区域に位置する三井住友銀行石神井運動場については、都が買収することになっています。
この日銀グラウンド、接する富士街道からもその様子がわかるのですが、本当に見事なグラウンドです。グラウンドと言うくらいですからテニスコートやプールがあり、野球などもできるようになっていますが、基本は芝生の広大な広場と樹林が見事な景観をなす緑と水の空間です。
このグラウンドの価値について、区はこんな風に言っています。
「次に、日本銀行石神井運動場跡地の公園計画についてでありますが、三宝寺池の北側に位置する当用地は、国指定天然記念物三宝寺池沼沢植物群落の涵養地ともなっており、石神井公園と同様に豊かなみどりが息づき、野鳥や虫たちの集まる自然の宝庫であります。公園の整備にあたっては、沼沢群落の保護に寄与する豊かなみどりの保全を図りながら、区民の皆様の長年にわたるスポーツ施設の利用などを考慮し、幼児から若者、高齢者までが安心して憩い、多様な要望にこたえられる公園づくりを進めていきたいと考えております。」2008第1回定例会一般質問さて、そこで基本計画です。細かい点はともかく、私は二つの点でこの計画には大いに議論する余地があると考えています。ひとつは、公園の外周にフェンス等が設けられ、夜間閉鎖となる点です。公園の本来のあり方に照らしてどうなのか、石神井公園との一体性はどうなるのか、閉鎖時間をどうするかとも関連して改めて検証すべきテーマです。
もう一点は、グラウンドにある広大な芝生広場の中に、こちらも閉じられた球技場を設置するという案についてです。基本計画によると、芝生広場を「多目的広場」として整備するとされています。
「長年、区民にスポーツ活動の場として利用されてきていることから、軟式野球、ソフトボール、少年サッカー、グラウンドゴルフ、少年ラグビー、ターゲットバードゴルフ等の多様なスポーツ活動ができる芝生の平坦な広場とし、地域の行事や音楽イベント等も可能な広場とします。また、他の公園利用者の安全の確保を図るため防球ネットを設置します。」スポーツをしたいというニーズがあることも、そしてスポーツ施設が区内に十分でないという事情も、承知しています。しかし、このグラウンドは広場それ自体として、つまり開放的で自由な利用が可能な緑の空間として、とても貴重なものです。これまでは、日銀グラウンドはもっぱら区民のスポーツ利用に限って貸し出されてきましたが、一般開放されていれば、きっと特定の競技利用だけでなく、文字どおりの広場として、家族連れや子どもたちが自由に走り回り、憩うことのできる空間として大いに利用されたに違いありません。その広場の中にわざわざ「多目的広場」を設置することは、果たして賢明なことでしょうか?
とりわけ気になるのは「防球フェンス」です。所管課の説明では、このフェンスは高さ15m、それが広場の全周を囲うそうです。「多目的広場」は両翼90mの野球場が入るほどの大きさです。広場の面積が約1.6haに対して「多目的広場」は約1haということですから、芝生広場は巨大なフェンスで覆われた球技施設で圧倒されることになりそうです。広場の価値、広場の使い勝手、そして景観…さまざまな点から、この「多目的広場」の在り方についてもぜひ大いに議論をしていかねばならない。私は、そう感じています。
by ikejiriseiji
| 2010-08-23 12:18
| 緑・まちづくり