4人に1人が「80歳代」 ~限界近づく家族介護~

介護を担っている主たる家族のうち、70歳以上が46%。4人に1人が80歳代…12年前、2005年の調査では80歳代は10%でした。要介護高齢者の介護を同様に高齢の家族が担うといういわゆる“老老介護”は、この10年の間にも大きく進みました。80歳の妻や夫が80歳代、あるいはそれ以上の連れ合いの介護を担っている。そんな姿が当たり前になってきているのです。
それは、だれもが当然に歳を取ったからというだけではなく、息子・娘やその配偶者が介護を担うことが難しい事情が広がっているからでもあります。主たる家族介護者の続き柄別の数字を見ると、2005年と2017年では数字はこう変わっています。
★子(息子または娘) 41.0%→35.9%
★子の配偶者 11.4%→4.6%
2005年と17年では統計の取り方が必ずしも同じではないのですが、傾向的な変化ははっきりと表れていると思われます。加えて、そもそも介護する家族がいない人たち――単身者や家族が遠方にいる人も、確実に増えています。家族に頼りながら要介護高齢者の支援を考えていくことは、もはや文字通りの限界に近付いている。一言で言えば、私たちの前に広がっているのはこうした世界です。そして、たとえばこうした現実に、練馬の、あるいはこの国の介護保険はしっかりと向き合えているか? むしろ、家族に介護の負担の多くを押し付け、家族の努力に甘えていくような制度設計、事業の運用に流れてこなかったか?
ちょっとしたきっかけでほころび、あるいは破たんする家族介護の世界を、私もしばしば見聞きしてきました。介護保険の、今の大きな宿題です。しかし、こうした宿題と真正面から取り組む姿勢は、事業計画の字面からはなかなか伝わってきません。

介護保険事業計画を取りまとめる過程では、担当の職員、運営協議会やその他の関係する付属機関、地域包括支援センターやケア会議などの場で様々な議論があり、投げかけが入り、熱心な議論もなされてきたのだろうと思います。その中での関係者の皆さんの息遣いや危機感や熱意やらを十分に共有できていないのは残念で申し訳ないことではありますが、しかし、当事者やその家族を支えるために何が必要か、何をすべきかというところに徹して、オープンで真剣な議論を改めて起こすべきところに来ているのではないか。私は、常々そう感じています。
結論を先走る前に、事業計画に関連して気になっていることをさらにいくつか見ておきたい。高齢者基礎調査の中には、「支給限度額に対する利用割合」についての項目も含まれています。特別養護老人ホームの待機者を対象にした調査で、数字は%です。

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限度額を超えて、私費負担をしてまで利用している人が4人に1人。半数以上が限度額を使い切っている…ある種の衝撃をもって受け止めるべき数字です。(続く)


by ikejiriseiji | 2017-12-27 12:57 | 福祉 | Comments(0)

練馬区議会議員・池尻成二


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