2007年 10月 08日
学校の「統合」 |
光が丘地区の8つの小学校を2つずつ統合して4つに減らすという計画が、教育委員会から示されています。
⇒「区立学校適正配置第一次実施計画(案)」
今日、その説明会に顔を出してみました。会場は光が丘第四小学校。光が丘第三小学校と統合されるかもしれない学校です。参加した方、特に第三小学校の保護者の方の熱心な訴えを聞いていて、いろいろと考えさせられました。途中を省けば、結論は、「これはおおいに議論の余地あり」です。
実は、今回の計画で統廃合の対象とされた8校のうち、「適正配置」の対象とすべき学級数が9以下の学校は4つです。近隣校との統合によってこれらの「過小規模校」を解消するというのが、今回の計画の柱です。「過小規模校だと、教育指導上、学校運営上の課題が生ずる。だから統合を」と。それはそれで、ひとつの考え方です。当の保護者や教職員が実感をもってそう思うのであれば、統合は一つの選択でしょう。
7クラスしかない光が丘第四小は、第三小と統合されます。説明会で紛糾したのは、統合された新しい学校の場所をめぐってでした。他の6校(3組)の場合と違って、ここでは、新しい学校の場所は光が丘第三小ではなく、「過小規模校」とされた第四小になっています。第三小の保護者からすれば、これこそ降ってわいたような話、「なんでうちの学校をなくすのか、なんでうちの子どもたちが新しい学校に通わなければならないのか…」という思いがふつふつとたぎってくるのも、ある意味で当然です。統合して新たにできる学校をどこに作るのか、第三小か第四小か。教育委員会は、なかなかの難問を抱え込んでしまったのかもしれません。
もっとも、説明会を聞く限り、保護者の反発の根っこには「統廃合」の必要性そのものへの疑念があるようにも感じられました。実際、何のために統合するのか。子どもにとってどんなメリットがあるのか。クラスが減って単学級になっても、それだけでは必ず問題を生むとは限りませんし、たとえ問題があったとしても統合だけがその解決だとも思いません。
教育委員会としては「子どものための統廃合だ」と言いたいのでしょうが、本当にそうなのかなぁ…。「過小規模校」の子どもたちの教育条件の改善よりも、むしろ改修改築経費の縮減や運営効率化などによる財政的な効果、そして、跡地利用への思惑に突き動かされているんじゃないのかなぁ…。
すでに教育委員会は、自身の関わる計画の中だけでも、「学校支援センター」と「小中一貫校」という二つの大きな施設整備を光が丘地区を念頭に計画化しています。そのほかにも、教育委員会の外の声も含め、跡利用をめぐる話があれこれと浮き上がり始めています。はじめに××ありき、という例のパターンがまた顔をのぞかせていませんか?
統廃合の跡地を利用してあれやこれやを作りたいと思っているのなら、率直にそう語るべきです。その上で、あらためて保護者、区民、そして議会の意向を問うてみることを、私は勧めます。
⇒「区立学校適正配置第一次実施計画(案)」
今日、その説明会に顔を出してみました。会場は光が丘第四小学校。光が丘第三小学校と統合されるかもしれない学校です。参加した方、特に第三小学校の保護者の方の熱心な訴えを聞いていて、いろいろと考えさせられました。途中を省けば、結論は、「これはおおいに議論の余地あり」です。
実は、今回の計画で統廃合の対象とされた8校のうち、「適正配置」の対象とすべき学級数が9以下の学校は4つです。近隣校との統合によってこれらの「過小規模校」を解消するというのが、今回の計画の柱です。「過小規模校だと、教育指導上、学校運営上の課題が生ずる。だから統合を」と。それはそれで、ひとつの考え方です。当の保護者や教職員が実感をもってそう思うのであれば、統合は一つの選択でしょう。
7クラスしかない光が丘第四小は、第三小と統合されます。説明会で紛糾したのは、統合された新しい学校の場所をめぐってでした。他の6校(3組)の場合と違って、ここでは、新しい学校の場所は光が丘第三小ではなく、「過小規模校」とされた第四小になっています。第三小の保護者からすれば、これこそ降ってわいたような話、「なんでうちの学校をなくすのか、なんでうちの子どもたちが新しい学校に通わなければならないのか…」という思いがふつふつとたぎってくるのも、ある意味で当然です。統合して新たにできる学校をどこに作るのか、第三小か第四小か。教育委員会は、なかなかの難問を抱え込んでしまったのかもしれません。
もっとも、説明会を聞く限り、保護者の反発の根っこには「統廃合」の必要性そのものへの疑念があるようにも感じられました。実際、何のために統合するのか。子どもにとってどんなメリットがあるのか。クラスが減って単学級になっても、それだけでは必ず問題を生むとは限りませんし、たとえ問題があったとしても統合だけがその解決だとも思いません。
教育委員会としては「子どものための統廃合だ」と言いたいのでしょうが、本当にそうなのかなぁ…。「過小規模校」の子どもたちの教育条件の改善よりも、むしろ改修改築経費の縮減や運営効率化などによる財政的な効果、そして、跡地利用への思惑に突き動かされているんじゃないのかなぁ…。
すでに教育委員会は、自身の関わる計画の中だけでも、「学校支援センター」と「小中一貫校」という二つの大きな施設整備を光が丘地区を念頭に計画化しています。そのほかにも、教育委員会の外の声も含め、跡利用をめぐる話があれこれと浮き上がり始めています。はじめに××ありき、という例のパターンがまた顔をのぞかせていませんか?
統廃合の跡地を利用してあれやこれやを作りたいと思っているのなら、率直にそう語るべきです。その上で、あらためて保護者、区民、そして議会の意向を問うてみることを、私は勧めます。
by ikejiriseiji
| 2007-10-08 21:11
| 教育