カテゴリ:平和・国際交流( 57 )

ドイツを訪ねて

昨日23日、ドイツから帰国しました。1週間の旅。日程の調整がかなわず20日の区議会健康福祉委員会が欠席となったのは申し訳ないことでしたが、いろんなことを感じ考えさせられる旅となりました。
参加したのは、『ドイツ国際平和村ツアー』。企画はカタログハウス。国際平和村は、世界の紛争地帯から傷ついた子どもたちを一時的に預かり療養とリハビリの場を提供する事業にもう50年も取り組んでいるNGOです。その拠点が、ドイツ・オーバーハウゼンにあります。そこを訪ね、視察と交流をするというのが企画前半の柱。後半はベルリンに移動し、ザクセンハウゼンの強制収容所やポツダム宮殿など近現代史の跡をたどります。
国際平和村については、また機会を見つけてご報告したいと思いますが、歴史と落ち着きを感じさせる街並み、ドイツの人たちの気風、ヘビーでシンプルなドイツ料理と、新鮮な時間でした。とりあえずいくつかアルバム風に…。関係者の皆さまには、いろいろとお世話になりました。

オーバーハウゼンの素敵な街並み。統一感と落ち着いた色合い、新緑に青空!
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交差点に建てられたSPD(ドイツ社会民主党)の大きな看板。政治もまた日常の風景の中に?

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ザクセンハウゼン強制収容所跡に残された当時の建物

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保存されているベルリンの壁の前で。現代史そのもの

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早朝、ひとりで訪ねたローザ・ルクセンブルグ広場の「民衆ステージ」

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by ikejiriseiji | 2017-04-24 16:19 | 平和・国際交流 | Comments(3)
「アフガニスタンの大地から水が消え、多くの命が奪われていきました。それから15年、大地はよみがえり、再び人々の営みが始まっています。それを支えた一本の用水路は、現地の農民と日本人の手で作られました。完成を前に、アフガニスタンから届いたメッセージです。遠く離れた私たちとアフガニスタンの人々、その間に見えた一つの輝きとはどのようなものだったのでしょうか。」

幕開けは、吉永小百合さんの朗読でした。中村哲医師のたたかいを伝える新しいDVDです。『アフガニスタン 用水路が運ぶ恵みと平和』。通算3作目の記録動画になります。

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2001年、米英などのアフガン空爆の下で決死の食糧支援に取り組んだ中村医師らは、その後、農業の再建に全力を集中していきます。鍵となるのは「用水路」。乾き切った大地に大河クナールから水を引き入れる。激流に堰を積み上げ、荒れた砂漠に長大な水路を築く。一見して無謀。なにしろ率いるのは、土木にはシロウトの日本人医師。重機も、コンクリートも、鋼も、専門的な技術者すらも用意できない中で、どうして用水路を造ることができるのか。
しかし、崩壊する農業の再建がなければ、飢饉と戦乱から命を守り平和を取り戻すことはできない、そんな固い信念で中村医師とペシャワール会、そしてアフガンの農民たちの格闘が始まります。名付けて《緑の大地計画》。今回のDVDは、灌漑(用水路建設)事業に焦点を当てながら、この緑の大地計画に取り組んできた15年近い日々を振り返るものです。

それにしても、この15年は何という闘いだったことか。ガンベリ砂漠に広がる豊かな緑とたわわな実りは、圧倒的です。
DVDは、「本編・緑の大地計画の記録」と「技術編・PMSの灌漑方式」に分かれています。あえて技術編を置いたところに、もしかしたらこの作品に込められた意図、思いがよく現れているのかもしれません。今回の作品は、現地の格闘の記録を総括すると同時に、それが次の時代、アフガンの人々自身の自立した力と努力に受け継がれるべきことを強く意識して作られたものです。
どんな思いも、どんな熱意も、どんな覚悟も、地に足の着いた技術に支えられなければ農業を――暮らしと命を支えることはできない。強い倫理観と固い使命感に支えられた中村医師の実践の根っこに、技術への強い関心と信頼があることを改めて知らされます。“哲さん”の頭の中ではある種の技術論、技術史が形を取りつつあるのではないかとさえ、感じます。ただしそれは、自然を征服しようとするのではなく自然の前に謙虚に折り合いをつけ、権力や特権を支えるのではなく人々の自治と結びつくことのできる、流行りの言葉でいえば持続可能な技術です。
ぜひご覧になってみてください。

     ➡前2作を紹介したこのブログの記事

by ikejiriseiji | 2016-11-09 22:11 | 平和・国際交流 | Comments(0)
中村哲さんを支えているペシャワール会の事務局から、小さな袋が届きました。

純アフガン産 完全無添加の自然食品 ガンベリ砂漠の黒砂糖
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ガンベリ砂漠は、アフガニスタン東部にある広大な砂漠。そして、中村哲さんが現地・アフガンの人々と文字通りの精励刻苦の末に造り上げたマルワリード用水路の終点です。

ガンベリ沙漠はアフガニスタン東部のジャララバードから15キロメートル北にあり、その幅4キロメートル、長さ20キロメートル、ニングラハルとラグマンとの州境に当たる。
厳しい自然条件のために交通路としては不向きで、古来多くの旅人たちを葬ってきた。この沙漠が、六年前着工したPMS(ペシャワール会医療サービス)のマルワリード用水路の終点である。現地のことわざに、「ガンベリのように喉が渇く」と云われるほど、乾燥した荒地として有名だ。  
(ペシャワール会報より)

そのガンベリ砂漠に緑がよみがえり、そして、その地になんとサトウキビが育ち、そしてなんとなんと、黒砂糖を作ってしまったのです。黒砂糖は、サトウキビの絞り汁を煮詰めて作ります。サトウキビは「十分な日照と豊富な水源が必要」です(Wikipedia)。砂漠でサトウキビが育ち、それが黒砂糖に結晶するなんて…。本当に、「結晶」という言葉がふさわしい。文字通り、血と汗の結晶です。
添えられたメモには「初めて収穫したサトウキビを試験農場内に併設された精製工場で職員たちが絞り、煮詰め、固めて出来上がった最初の製品てす」とありました。工場の隣の牛舎で絞った乳から作ったチーズと一緒に、中村さんが持ち帰ったものだそうです。
こぼれ落ちた小さなかけらを舌に乗せてみました。甘かった。静かな感動が広がるのを抑えられません。世界の中での日本の役割、世界と日本のかかわりが根底から問われようとしている時代の中で、小さな黒砂糖の塊は何物にも代えがたい輝きを放っています。

by ikejiriseiji | 2015-01-30 23:02 | 平和・国際交流 | Comments(0)

辺野古は、すさまじい状況です。昨年の知事選、衆院選であれだけ明確に沖縄の「民意」が示されたのに、一切意に介さずと言わんばかりに、国は辺野古での新基地建設のための工事を強行しています。名護市長や国会議員、県議が多数現地に入っても、国はいっさいの抗議活動を押しつぶして、工事を進めようとする。その先頭に立っているのが「海保」です。

     ➡琉球新報 海保、説明に矛盾 馬乗り写真「女性かわした」

もしまだ沖縄が日本だ、日本であってほしいと信ずるならば、辺野古の事態を座視することはできない。そう、強く思います。
25日の日曜日、国会前に行くことに決めました。選挙準備という意味でもとても大切な日曜日ですが、「自治」と「民主主義」を生命線として自分の議員活動がある以上、優先順位を過つことはできません。

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by ikejiriseiji | 2015-01-23 22:34 | 平和・国際交流 | Comments(0)
「イスラム国」が二人の日本人を人質とし“身代金”を要求していると報じられています。二人を救うために、日本政府に最大限の努力を求めたい。私たちにできることがあれば、とも思います。しかし、どんな努力か、何をすべきか、しっかりと考えてみたいとも思います。
安倍首相がエジプトで約束した2億ドルの支援が、今回の事態を誘発したことは間違いありません。この2億ドルは「人道支援」であって、「イスラム国」の非難は当たらないという論調を、朝日新聞や毎日新聞も取っていますが、とても納得できるものではありません。安倍首相のエジプト演説は、誰がどう読んでも、「イスラム国」と闘うために2億ドルを出すと言っています。以下は、外務省が公開している公式のステートメント(こちら)からの引用です。

「イラク、シリアの難民・避難民支援、トルコ、レバノンへの支援をするのは、ISILがもたらす脅威を少しでも食い止めるためです。地道な人材開発、インフラ整備を含め、ISILと闘う周辺各国に、総額で2億ドル程度、支援をお約束します。」

パリでの銃撃事件以来、テロは憎いが、イスラム(の多数)は別だというロジックがよく使われています。安倍首相もまた、一方で「イスラム国」に対してこぶしを振り上げながら、他方ではイスラムに対する「寛容」を呼びかけています。しかし、私は、こうした“良識”はとても中途半端なものに聞こえます。
宗教としてのイスラムは、西欧の大国に抑圧され差別されてきた国、地域、民族、階級等々のよりどころ、シンボルのようにもなっており、そうしたものとして世俗の力を持ち、あるいは主張しつつあります。そして、解決されない抑圧や差別、終わることのない戦火と銃声は、しばしば容易に人々を――すべてではなくとも、誰かを、“テロ”に走らせます。
イスラムの中から不断に「テロ」が育ってくる社会的歴史的背景を真剣に考えることが私たちの責任であり、もっと言えば、みずから「テロ」の誘因を作り出している西欧の大国の陣形に日本があえて入り込もうとしていることをきちんと批判できなければ、私たちの責任は果たせないのではないか。「テロは許されない」という一つの真実は、イスラムに帰依する人々が抱えた困難や矛盾を取り除こうとする真剣な努力というもう一つの真実としっかり結びついてこそ、誠実な言葉になる。私は、そう思います。

そんな中で、一つの声明を紹介します。写真家の豊田直巳さんが、ツイッターで知らせてくれました。「人質事件」に関する≪日本ビジュアルジャーナリスト協会≫の声明です。個人的には、とてもしっくりくる意思表示です。ご覧ください。

IS( イスラム国) による日本人人質事件に対する声明

 日本ビジュアル・ジャーナリスト協会( JVJA )はフォトジャーナリストやビデオジャーナリストの団体です。
 私たちは、イラク戦争とその後の占領下において、米英軍を中心とした有志連合軍による攻撃がイラク市民にどんな災禍をもたらされたかを取材、テレビや新聞などで報道してきました。また、イスラエルのパレスチナ・ガザ地区への無差別攻撃に晒された市民を取材し、テレビや新聞等で報道してきました。私たちの報道はけっしてアメリカやイスラエルの攻撃を肯定するものではありませんでした。
 私たちジャーナリストが、現場での取材を通して理解した戦争下の住民の現実だったからです。同時に、報道を通して私たちはあらゆる暴力を批判してきました。日本政府の戦争政策に対しても批判してきました。イスラエルのガザ攻撃に対しても、私たちは強く批判してきました。私たちは現在の安倍政権の戦争を肯定するかのような政策を、報道を通して批判しています。
  現在、IS(イスラム国)が拘束している後藤健二さんには、取材の現場で会ったことがあります。後藤健二さんもまた、イラクやシリアでの戦火に苦しむ市民の現状をテレビやインターネットで報道してきました数少ないジャーナリストです。湯川遥菜さんは、私たちと直接の接点はありませんでしたが、報道によると個人的な興味から「イスラム国」に入ったようです。
 私たちは、暴力では問題の解決にならないというジャーナリズムの原則に立ちます。武力では何も解決されない現実を取材をとおして見てきたからです。「交渉」を含むコミュニケーションによって問題解決の道が見つかると信じます。
 私たちは、IS(イスラム国)の皆さんに呼びかけます。日本人の後藤さんと湯川さんの2人を殺さないように呼びかけます。人の命は他の何ものにも代え難いものです。イスラムの教えは、何よりも平和を尊ぶことだと理解しています。
 私たちは、同時に日本政府にも呼びかけます。あらゆる中東地域への軍事的な介入に日本政府が加担することなく、反対し、外交的手段によって解決する道を選ぶようにと。
2015年1月20日
日本ビジュアル・ジャーナリスト協会(JVJA)


by ikejiriseiji | 2015-01-22 18:49 | 平和・国際交流 | Comments(0)
国は、沖縄・辺野古での新しい基地建設をあくまで強行すべく、埋め立て工事に着手しました。沖縄の怒りは深く、地元の二つの主要紙はそれぞれ号外を出しています。
     →琉球新報
     →沖縄タイムス    
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東京の各紙も、今日の動きを伝えています。東京新聞はトップ記事です。

記事が稲嶺名護市長のコメントを伝えています。「激しい怒りを禁じえない」と。もし、区民の信任を得た練馬区長が区長として「激しい怒り」を表明するようなことを、この練馬区で国が強行しようとしたら、私はきっと“体を張って”抵抗しようとすると思います。自治が殺される、そんな事態だから。できることがなかなかないけれど、辺野古でたたかっている皆さんに深く共感します。
それにしても、名護市のオフィシャルホームページ、素敵です(こちら)。

by ikejiriseiji | 2014-08-14 23:05 | 平和・国際交流 | Comments(0)
 前回の記事で書いたホルムズ海峡での武力行使(「機雷掃海」)について、今日14日の衆議院予算委員会で、安倍首相が明確な――ためらいのない答弁をしています。自民党の高村委員に対する答弁のその部分を、中継録画から起こしておきます。

 「ホルムズ海峡は我が国のエネルギー安全保障の観点から極めて重要な輸送経路となっています。仮にこの海峡の地域で紛争が発生し機雷が敷設された場合、我が国の石油備蓄はもちろん約半年分あるわけでありますが、しかしその段階で相当の経済危機が発生したと言えるでしょう。そして、機雷が除去されなければ、そこに危機として存在し続けるわけであります。誰かが機雷を除去しなければ、危険はなくならないわけであります。同海峡を経由した石油供給が回復しなければ、世界的な石油の供給不足が生じて、我が国の国民生活に死活的な影響が生じ、我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底からくつがえされることとなる事態が生じうると考えます。」

 原油が止まれば「経済危機」が生じ、国民生活に「死活的…」な問題になる。「我が国の存立…くつがえされる」の部分は、新3要件の第1の文言そのままです。ホルムズ海峡の機雷掃海に自衛隊を派遣することは、新3要件で可能となる。安倍首相の見解は、少なくとも結論について言えば、とにかく明確なのです。公明党は、戦争中のホルムズ海峡にまで自衛隊が出ていくことを了解したとはなかなか言いませんが、こうした答弁を聞いていると、首相や自民党はまるで公明党を嘲笑し挑発しているのではないかとさえ聞こえます。
 シーレーンあるいはホルムズ海峡とは、まさに「石油」に象徴される経済権益をめぐる争いのるつぼです。日本自体が武力攻撃を受けていなくとも、たとえそれがはるか離れたシーレーンや湾岸での武力衝突であっても、国際化した日本の経済活動の中で積み上げられてきた様々な経済的な権益を守るために(それが「死活的」であれば)自衛隊は出動し戦うことができる、それもまた「国を守る」ことだ。これが安倍首相が確信をもって語り、公明党がおずおずと自身と他者をごまかしながら付いて行こうとしている今回の閣議決定の核心であり、その実際的な中身てす。
 念のため確認しておくと、ここで言われている機雷掃海はあくまで戦時中、紛争中のことです。つまり、機雷の敷設が現実の戦争の中で軍事的な意味を持っている中での掃海です。首相は、「機雷が遺棄されたものであれば」、つまり現実の戦争が終結し機雷が軍事的な意味を持たなくなれば、「(新3要件に基づく集団的自衛権を行使しなくとも)危険物として除去することができる」という既知の見解を改めて繰り返しています。
 今回の閣議決定の核心は、日本に対する直接の武力攻撃がないにもかかわらず、自衛隊がその軍事力を行使することを認める点にあります。「国の存立」が危うくなる事態は、決して軍事的な脅威に限らない。いや、むしろ国際的な紛争、衝突をきっかけとした経済的な危機、財政的な破たん、政治的な混迷、いろんな事態が起こりうる。そうした事態を回避するために必要だとすれば――いやいや、必要だと時の政府が判断しさえすれば、たとえ他国の戦争であっても、軍事力を持って介入し参画することができる。それが、今回の閣議決定です。

 「自衛」という言葉は、少なくともこれまでは、直接の軍事的脅威に対応した概念として用いられてきましたが、今回の閣議決定では違います。「自衛」の概念は今や大きく変質し、「自衛」とは経済や政治や資源やエネルギーやらをすべて含めて、「国を存立させること」という意味に変わってしまったのです。一方は、直接の武力攻撃を排除するという意味での「国を守る」。他方は、国際的な権益を確保するという意味での「国を守る」。この二つの間には、雲泥の、決定的な違いがあります。
 これだけ国際化し一体化した世界のなかで、いくらかでも経済的に発達した国であれば、どの国も世界情勢から孤立してその経済・社会を維持することができないことは事実でしょう。とりわけ、いくつかの経済的な大国は、巨大な権益、利害を世界に有し、それらの権益・利害を「国益」と主張し、それを守るために政治(外交)だけでなく、当たり前のように軍事力を行使してきました。
 では、日本も同じように錯綜する国際的な利害関係を軍事的な手段を用いて解決しようとするのかどうか。この点で、少なくともこれまでの日本は、憲法という建前においてはこの問いに「No!」と答えてきました。「国際紛争を解決する手段としては(戦争、武力による威嚇又は武力の行使を)永久に放棄する」と宣言した憲法は、どう拡大解釈したとしても、日本の国際的な権益を確保するために軍事力を行使することを認めているとは読めないし、だからこそ歴代の政府も、直接に攻撃を受けた場合の“正当防衛”に類した規範のもとでのみ、自衛隊の正当性や役割を語ってきたのです。
 もし、武力攻撃を受けているのが他国であり、日本が直接、攻撃を受けていないにもかかわらず、それが社会的・経済的、あるいは政治的に日本の国家としての「存立を脅かす」と主張して軍隊を送るとしたら、それは、例えば米国やロシア(旧ソ連)が戦後史において行ってきた数々の軍事介入と同じ土俵に立つということです。事実、「集団的自衛権」を行使して守ろうとする「他国」が米国であることを、そして関与しようとする紛争が米国を一方の当事者とした戦争であることを、政府は隠そうとしていません。閣議決定は、事実上は、米国の戦争に軍事的に参画していくための扉です。
 日本の経済が多国籍化し、日本の法人や個人が数多く世界にその活動の場を広げている中で、どうやって経済活動をつづけ、国民の生命や利益を守るのかは大切な課題です。もっと広く言えば、日本は世界の中でどのような責任を果たすべきかという問題でもあります。しかし、その答えは「集団的自衛権」なのでしょうか? 米国を一方の当事者とした軍事的な衝突の中で、日本はどういう態度を取るのか。米軍の戦争に直接、参加することによって、日本は誰のために、どんな「国益」を守ろうとするのか? 「集団的自衛権」の議論は、つまるところ、ここに行きつきます。

by ikejiriseiji | 2014-07-15 00:16 | 平和・国際交流 | Comments(0)
「集団的自衛権」を認める閣議決定
    日本の戦後史の、何かが崩れ去っていく実感
  不安だよ 戦争は、嫌いだよ
         でも、それでも止まらない暴走
69回目の「8.15」、敗戦の日
  戦争を知っていた…はずの私たちは、どこへ行ったの?
       なぜ「集団的自衛権」? 「自衛」って、何?
平和のために 非戦のために
   真夏のフォーラム、どうぞご参加を


今だから…話してみたい『平和と戦争』 市民の声ねりま夏のフォーラム
●8.10(日)1:30~ 区民産業プラザ研修室(練馬駅北口複合ビルCoconeri3階) 
●参加費200円 
●お申込み・お問い合わせ 5933-0108 / siminnokoe@nifty.com

 
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by ikejiriseiji | 2014-07-13 08:54 | 平和・国際交流 | Comments(0)
 「集団的自衛権」に踏み込む閣議決定について、公明党の山口那津雄代表がこんな風に言っています。
 これは決してアメリカを守るために使う武力ではなくて、日本を守るために使う武力の行使に限られるやむを得ないものだ。個別的自衛権に近いもの、それに匹敵するものだと、そういうものに限ってこの日本を守るために必要不可欠なものであれば、それは認めてもいいのではないか。
           (和歌山市内での講演での発言 報道ステーション2014.6.28から)
 閣議決定が容認した「集団的自衛権」は「日本を守るため」のもの、「個別的自衛権に匹敵するもの」だ…個別的自衛権と集団的自衛権の間にある大きな溝、落差、飛躍をまるでないかのように言うこうした主張は、誠実な論理から導かれたものか。それとも、自分と他者を欺くために意図して語られているものか?
 日本に対して武力攻撃がないにもかかわらず、つまり武力攻撃を受けているのが他国であるにもかかわらず戦争に入ることが、どうして「日本を守るため」なのか。これは、新3要件のうち1つ目の要件がまさに言葉にしているものです。繰り返しになりますが、もう一度、拾っておきます。
 我が国に対する武力攻撃が発生した場合のみならず、我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある場合
 書かれているとおり、日本が直接、武力による侵害、攻撃を受けている訳ではありません。攻撃を受けているのは「他国」です。それにもかかわらず、その攻撃が日本の「国の存立」を脅かしたり「国民の…権利」を覆すような事態になるとはどういうことか。
 他国に対する武力攻撃が、地政学的に、あるいは軍事的にそのまま日本に波及するような場合であれば、それは「個別的自衛権」の議論の中に収まったでしょう。ここで言われていることは、そうではありません。武力攻撃は他国に対するものであり、直接に(軍事的に)日本の「存立」や国民の「権利」を脅かすわけではない。それでも、「国の存立を全うし国民を守るため」(安倍首相)、あるいは「日本を守るため」(山口代表)に日本が武力を行使する場合があるし、許される――これが新3要件の立場です。
 いったいどんな場合でしょう? 具体的にどういう場合が該当するか、その議論はおおやけにはまったくと言ってよいほどなされていません。しかし、政府の立場は明確です。象徴的なのは、ホルムズ海峡の機雷掃海活動への自衛隊派遣です。この機雷掃海について、たとえば菅官房長官はNHKの報道番組で「新3要件を満たす場合に限り、(自衛隊が)機雷を除去しに行くことは可能」、ホルムズ海峡に機雷がまかれる事態は「国民生活にとって死活的な問題」と発言しています。

     ➡朝日デジタル ホルムズ海峡で機雷除去「可能」 集団的自衛権で菅氏

 ホルムズ海峡で例えば米国が戦争状態に入ったとしても、それが日本に対する軍事的な脅威になるとは言い難いことは明らかでしょう。ホルムズ海峡を通って、日本に大量の原油が輸送されている。その原油が止まれば、日本の経済や「国民生活」は確かに激しく揺れるでしょう。それを菅氏は、あえて「死活的な問題」まで言い切っています。「死活的」であれば、それはそのまま「国の存立」や「国民の…権利」が「根底から覆される恐れ」があるということです。だから自衛隊の出番だ、と…。
 安倍首相が「日本を守る」と言い、山口代表が「日本を守る」と言って正当化しようとしている自衛隊の新たな軍事活動は、例えばホルムズ海峡周辺で戦争が起きた時に機雷を取り除くために自衛隊が出動する、そして戦争の一方に加担して武力を行使する、そういうことなのです。         (続く)
by ikejiriseiji | 2014-07-06 11:58 | 平和・国際交流 | Comments(0)
 安倍首相が「ほとんど変わらない」という新旧の「3要件」。それを満たせば「自衛権を発動」できる、つまり自衛隊がその「実力」=軍事力を行使できるというこの3要件は、今回の閣議決定の核心です。
 それにしても、「変わらない」という説明はどう読んでも無理がある。わかりやすいところでは、第一の要件です。これまでは「わが国に対する急迫不正の侵害があること」とされていました。「急迫不正の侵害」はいわゆる“正当防衛”を構成する概念なのですが、その意味は実際に武力による攻撃を受けることであり、政府もそう説明してきました。簡単に言えば、日本の領土、領海、領空において日本の国家主権が武力によって侵害される事態になることが、「自衛権発動」の条件とされていたのです。
 ところが、新しい3要件では、こうなっています。
 我が国に対する武力攻撃が発生した場合のみならず、我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある場合
 日本に対する武力攻撃が発生した場合「のみならず」、「他国に対する武力攻撃が発生」した場合でも軍事力の行使が認められるというのですから、ことの善しあしは別にしても大転換であることは間違いありません。この転換があるからこそ今回の閣議決定は「集団的自衛権」を容認するものと指摘されるのですが、安倍首相はいったいどういう意味で「変わらない」と強弁するのか。
 それはこんな理屈です。旧来の3要件も新しい3要件も、いずれも同じ前提の上に立っている。つまり「我が国の存立を全うし国民を守るため」(記者会見)のものだということである。この点では、新旧の要件は「変わらない」と。憲法9条は「集団的自衛権」、つまり他国に対する武力攻撃に対して実力を行使する権利は認めていないというこれまでの政府解釈はどうなったのか?と問われると、「日本国憲法が国民の命を守る責任を放棄せよといっているとは私には思えない」(同前)とまで言います。憲法が「国民の命を守れ」と命じているのは間違いありません。しかし、そのためにこそ戦争を放棄することが必要だというのが憲法の論理です。「国民の命を守る」ためであれば、たとえ日本自体が武力攻撃を受けていなくても、たとえそれが他国の戦争であっても、自衛隊の出動は認められるのだ、9条もその趣旨であればいかようにも解釈できるしすべきだ――こういう安倍首相の言いはあまりに乱暴です。
 少々脱線しました。3要件に戻りましょう。確かに、新しい3要件の第1項は、「他国に対する武力攻撃」であればどんな場合でも自衛隊が出動するとは書いていません。そこには2つの条件が付されています。すなわち
①その他国が「わが国と密接な関係にある」国であること
②その他国に対する武力攻撃によって「我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある」こと
 この2つの条件、とくに②が「憲法上の明確な歯止め」になっている、と安倍首相は言います。しかし、「密接な関係にある他国」については、「同盟関係にある米国」のことは明示されていますが、それ以外に具体的にどういう関係を想定しどんな国が該当するのかはまったくあいまいです。 ②の「明白な危険」も、とてもあいまいで抽象的な表現です。いったい、だれが、何を基準に、どうやって判断するのか? とても「明確な歯止め」とは言い難い。
 そもそも、日本への武力攻撃ではない他国への攻撃が日本の「存立」や「国民の権利の根底」を覆すとは、どういう事態を想定しているのでしょうか? 実は、ここには「自衛」の概念の大きな修正、いやすり替えが入り込んでいます。(続く)
by ikejiriseiji | 2014-07-04 12:14 | 平和・国際交流 | Comments(0)

練馬区議会議員・池尻成二


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