池尻成二のブログ:緑・まちづくり
2010-10-15T00:23:53+09:00
ikejiriseiji
練馬区議会議員・池尻成二
Excite Blog
道路に貫かれる学校?
http://ikejiri.exblog.jp/14156626/
2010-10-06T08:05:00+09:00
2010-10-15T00:23:53+09:00
2010-10-06T08:03:52+09:00
ikejiriseiji
緑・まちづくり
結論から言えば、私は会派として一般会計の補正予算案に反対しました(介護保険会計など他の3会計の補正予算案には賛成)。委員会に参加している他の会派は一般会計も含めてすべて賛成でした。反対した最大の理由は、保育園待機児解消に緊張感と切迫感を持って取り組んでいるとは思えないことが一つ、そしてもう一つは大泉第二中の問題です。
大泉学園駅の南側、西武池袋線のアンダーパスからまっすぐ南下する形で、都市計画道路135号線の計画線が引かれています。この135号線は大泉第二中の敷地を真っ二つに裂いて富士街道からさらに南に延びるのですが、大泉第二中のまさにその校庭で135号線と交差する形で東西に線が引かれているのが、都市計画道路232号線です。今、練馬区は、この232-135の道路事業を動かそうとしています。
そこで問題になるのが、大泉第二中の取り扱いです。校庭で大きな道路が交差するという異例な事態、学校をどうするのかが道路事業と一対で大きな問題になってきていました。区や区教委は、当初は学校を学区域内で移設する案を検討していたのですが、結局、適地が見つからなかったようで、次は道路を立体化もしくは地下化する案を探るものの実現困難となり、最後にたどり着いたのが“校庭内に道路が走る学校”です。つまり
・現在の敷地を前提とする
・道路は平面交差とする
・道路にかかる建物がいくつかあるので敷地内で建物の移設・改築を行う
・道路によって分断される校庭の活用策を検討する
といったイメージです。そして、このイメージに沿った検討を進めるための予算が、補正予算案に盛り込まれたのです。
さて、皆さんはどうお感じになるでしょうか。詳しい評価、検証は機会を改めるとして、論点は明確です。①校舎等を建て替え、校庭に道路が走る学校って、あり? ②そもそも、この道路事業は本当に必要不可欠なの?…この地域のまちのありようを劇的に変化させるだけでなく、教育環境、財政負担を含め、非常に大きな影響を及ぼす計画です。とうてい賛成できるものではありません。これから地域の皆さんとも、どんどんお話をさせて頂こうと思っています。]]>
インターナショナルスクール(続)
http://ikejiri.exblog.jp/14068754/
2010-09-23T23:29:13+09:00
2010-09-23T23:28:13+09:00
2010-09-23T23:28:13+09:00
ikejiriseiji
緑・まちづくり
たくさんの方から質問が出され、質疑の中ではこんなことが明らかになりました。
・光が丘のスクールは幼稚園から中学までの年齢を対象に、最大で400人を見込んでいること
・現在、通っているのは都心に住んでいる子どもたちが多いこと
・今は赤字だが、二年後には大丈夫にしたい(赤字を解消したい?)と考えていること
・学校教育法の各種学校ではないこと
・スクールにかかる費用は、入学時は約60万。学費は年200~220万円+維持費。そのほかにIT関連費用、サマースクール(20万円)、土曜スクール20.5万円など
・現状では、子どもたちの半分はスクールバス、4分の1はマイカー、4分の1が公共交通機関等での通学であること
あらためて費用の高さにはため息が出ます。インターナショナルスクールの誘致を「歓迎する」という方からも、この金額では通わせられないという声が出ていましたが、むべなるかな…。また、マイカー通学が4分の1もいるというのも驚きです。光が丘では400人の定員を予定しているとのことですから、単純に計算すれば毎朝夕、100台の車が送り迎えで乗り付けることになります。これもまた、なかなか大変な問題です。
しかし、やはり何より大きな問題は、このスクールがたくさんの日本人の子どもたちを受け入れているにもかかわらず、義務教育学校ではないということです。同席していた区の課長は、「区内の小中学生が通う学校ではない」「区として推奨する学校ではない」と明言していましたが、義務教育を担い、進めるべき区としてはある意味で当然の立場でしょう。しかし、だとすると、そうしたスクールをわざわざ区立学校の跡施設に、賃料を軽減してまで誘致することは正しいことなのでしょうか?
地域との交流等々と、このインターナショナルスクール誘致することの意義を区はあれこれと言います。説明会でも、長期休業中や放課後の英語スクールを、といった提案も出されていました。こうしたことは、それはそれで地域にとって、あるいは区民のために意味もメリットもあることでしょう。しかし、それらはすべて本体の事業から派生するものでしかありません。そして、本体の事業自体について言えば、それは少なくとも日本人の子どもたちにとっては「推奨されない」ものであると区は言うのです。誘致の正当性が、基本から揺らぎかねない問題です。
午前中、しかも雨の中にもかかわらず、ずいぶんたくさんの方が参加していました。歓迎するというご意見もありましたが、全体としては、危惧や疑念が多く語られていたように思います。説明会はもう一度、26日に開催されます。]]>
外環の2
http://ikejiri.exblog.jp/14007221/
2010-09-15T08:19:06+09:00
2010-09-15T08:18:17+09:00
2010-09-15T08:18:17+09:00
ikejiriseiji
緑・まちづくり
そんな中で、ときどき頂くコメントはなかなか新鮮です。「榎本」さんから、相次いでたくさんのコメントを頂きました。その中には、こんなことも書いてあります。
この夏に初めて「外環の2」の計画を知りました。それは区からのお知らせではなく、地域住民が起こした集会のチラシによるものでした。「外環」は過去石原都知事が大深度地下で、としたようで、地上部はとりあえず立ち退きなど無く安泰かと思われましたが、ここへ来て「外環の2」計画は生き残っているというのです。区議会ではこの問題はどのように話し合われているのでしょうか?先日入手した地図を見ながら、計画線を歩いてみましたが、多くは閑静な住宅地であり、莫大な費用がかかる大深度の「外環」を作るその上に、「外環の2」は必要なのでしょうか? 外環の2のことを初めて知った、と。コメントの内容からして、計画線から決して遠いところにお住まいではないでしょう。それでも「初めて知った」と。外環の2が、合意形成、あるいは情報共有という点でどれほどお粗末な状況にあるか、改めれて思い知らされるコメントですが、こうしたコメントを頂き、そしてこのブログが区政に通じる一つの窓として機能していることを教えて頂けるのは、それ自体はとてもうれしいことです。
議会は、今日で一般質問が終わります。明日から、議案の審査をはじめとして、議論の舞台は委員会に移ります。頑張って更新をしていこうと思います。]]>
光三小跡施設
http://ikejiri.exblog.jp/13948187/
2010-09-07T21:42:26+09:00
2010-09-07T21:41:47+09:00
2010-09-07T21:41:47+09:00
ikejiriseiji
緑・まちづくり
riitsさんのコメントの中にこう書かれています。
4つの小学校跡地のうち、旧3小だけが使途を決めず「民間企業に貸し出す」という条件で決まっていた以上、民間企業であるインターナショナルスクールが応募し、決定しても、選定プロセス自体には問題はなかったのですよね。 このコメントは、ちょっと違います。「民間企業に貸し出す」というのは区の方針であって、光が丘の住民の中にも、また議会の中でも、少なくない異論があります。議会陳情も出されており、この方針自体がいまだに争われている段階です。したがって、「プロセスに問題がない」というのは、区の方針を前提にすれば、ということになります。また、区の方針は、厳密にいえば「民間事業者に貸し出す」であって「民間企業」ではありません。また、跡施設の用途については、区の「基本計画」では「アニメ産業など地場産業の強化に繋がる施設、専門学校などの教育関係施設、高齢者や子どものための施設などとして活用する民間事業者を優先的に誘致します」となっています。今回は、「専門学校などの教育関係施設」という整理になるのでしょうかね…]]>
インターナショナルスクール
http://ikejiri.exblog.jp/13931477/
2010-09-05T21:40:00+09:00
2010-09-06T13:13:26+09:00
2010-09-05T21:40:20+09:00
ikejiriseiji
緑・まちづくり
⇒選定結果については、区の公式ページのこちらから さて、いろんな議論を呼ぶ選定結果ですね。まずは、インターナショナルスクールとは何か。今回、候補者となった事業者が開設しているアオバ・インターナショナルスクール(A-JIS)で言うと、海外からの駐在員の子弟のほか、実は通学している子どもたちのうち、日本国籍が4割も占めているそうです。インナーナショナルスクールは学校教育法1条に基づく義務教育諸学校ではないので、これらの子どもたちは法律上は義務教育を受けていない(受けさせられていない)ことになります。また、A-JISの場合は運営母体が学校法人ではなく営利企業であり、そのため国際的な評価機関の評価は受けているとはいえ、国内では各種学校としての認定を受けることができず、大学入学資格も認められていないようです。他方、授業料も年200万円を超すとのこと。こうしてみると、地域の日本の子どもたちが通う、通える学校とはとても言えません。
インターナショナルスクールには、日本に滞在する外国人子弟のための学校、あるいは日本に定住する人たちの民族学校といった、それ固有の意義や役割があることはもちろん否定しません。また、日本の義務教育が様々な課題を抱える中で、あえてこうした学校を選択する日本人の親子を道徳的に非難するつもりもありません。しかし問題は、こうした学校のために、区と区民の大切な財産である土地と建物を、しかも賃料を減免してまで貸し付けることの正当性や必要性です。
賃料は月300万、区の歳入としては決して小さな額ではないし、この賃料の多さが選定の一つの根拠になったことは先に触れたとおりですが、しかし区が本来、適正な賃料として設定したのは月400万円です。A-JISは「区が優先的に誘致をする施設」として減額を認められることになるのです。営利企業が運営する「インターナショナルスクール」を区が支援することは是か非か。とくにA-JISについては法律上の位置付けや教育機関としての公的な性格は大変あいまいに見えます。まちづくりや産業政策という点からだけでなく、教育政策としてどうかという検証が十分になされた形跡はありません。教育委員会は、こうした学校に区が土地と建物を提供することをどう考えるのでしょう?
しかし、さらに問題なのは、こうした「インターナショナルスクール」を誘致すること以外に、あるいはそれ以上に、区、区民、光が丘の住民が必要とするものはなかったのか?ということです。高齢者の住まいや居場所、子育て支援の拠点、地域のコミュニティ活動の場、住民の起業や社会活動の
支援施設…こんなものがあったら、こんなものが足りない…という施設が次々と浮かんできます。本当に使い道が浮かばない、とくに喫緊のニーズがないというのなら、「インターナショナルスクール」に貸し出すこともありえたかもしれませんが、私には、とてもそうは思えません。
借り受け事業者の「候補」は決まりました。しかし、実際に借り受けるためには、議会の議決が必要です。さらに、議会が契約に同意したとしても、そのあとには都市計画の手続きが待っています。さまざまな機会に、いろんな角度から検証し議論することのできる、またそうしなければならない選定結果です。]]>
外環道、「道路区域」を決定
http://ikejiri.exblog.jp/13855464/
2010-08-27T08:52:39+09:00
2010-08-27T08:52:15+09:00
2010-08-27T08:52:15+09:00
ikejiriseiji
緑・まちづくり
26日には沿線の6区市長が前原国土交通大臣を訪ね、「地域への適切な情報提供」「来年度予算で必要な直轄事業費を計上すること」などを求める要望書を提出しています。区の報告によると、その際、大臣からは
・外環はしっかり対応していきたい
・東名以南も検討したい
・「対応の方針の履行」「来年度の予算化」等、しっかり対応していくといった話があったそうです。国土交通省としては、外環計画を進めていく意志を明確にしたということでしょうか。
それにしても、今回の道路区域決定、都市計画区域の一部を用地測量に先立って、しかも全く不定型な形で取り出して決定するもので、道路区域決定の手続きとしてそもそも適切なのか、なんとも不思議です。財源も、どうなるかさっぱり見えません。6区市のように「直轄」でとなると、文字どおり1兆円を超す出費がストレートに国家財政にのしかかってきます。
財源の手当てにしても、この区域決定にしても、なし崩し、当座しのぎ、取り繕い…そんな印象がぬぐえません。しかも、もし道路区域を決定するのであれば、当然、八の釜の森や湧水の取り扱いなど、懸案となっていた課題についてもしっかりした説明が必要になります。また、実際の設計・施工も遠くないとすれば、脱硝装置の設置などの基本的な環境施設の在り方についても、考え方が示されなければなりません。しかし、少なくとも今のところ、こうした点で国からの説明や情報提供はまったくないままです。
政府はいったいどこに向けて歩いて行くのでしょう。環境対策やインターチェンジの取り扱いについて、あれほど口にしていた民主党の国会議員の皆さんは、今、どんな言葉を発してくれるのでしょう??]]>
「広場」の魅力
http://ikejiri.exblog.jp/13827963/
2010-08-23T14:19:08+09:00
2010-08-23T14:18:48+09:00
2010-08-23T14:18:48+09:00
ikejiriseiji
緑・まちづくり
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日銀グラウンド
http://ikejiri.exblog.jp/13827351/
2010-08-23T12:18:00+09:00
2010-08-23T12:23:18+09:00
2010-08-23T12:18:09+09:00
ikejiriseiji
緑・まちづくり
➠日本銀行石神井運動場の公園整備にかかる基本計画
このグラウンド、都市計画上は石神井公園の一部として位置づけられ、緑地帯としても水環境としても、三宝寺池をはじめとした石神井公園と一体をなす面積4.7haの広大な、そして貴重な緑地です。都立公園の一角として本来なら東京都が購入し整備すべき場所ですが、都の公園整備計画上の優先順位が低かったため、民間による宅地開発を避けるためにも区が取得することになった、と説明されています。ちなみに、同じく石神井公園の計画区域に位置する三井住友銀行石神井運動場については、都が買収することになっています。
この日銀グラウンド、接する富士街道からもその様子がわかるのですが、本当に見事なグラウンドです。グラウンドと言うくらいですからテニスコートやプールがあり、野球などもできるようになっていますが、基本は芝生の広大な広場と樹林が見事な景観をなす緑と水の空間です。
このグラウンドの価値について、区はこんな風に言っています。
「次に、日本銀行石神井運動場跡地の公園計画についてでありますが、三宝寺池の北側に位置する当用地は、国指定天然記念物三宝寺池沼沢植物群落の涵養地ともなっており、石神井公園と同様に豊かなみどりが息づき、野鳥や虫たちの集まる自然の宝庫であります。公園の整備にあたっては、沼沢群落の保護に寄与する豊かなみどりの保全を図りながら、区民の皆様の長年にわたるスポーツ施設の利用などを考慮し、幼児から若者、高齢者までが安心して憩い、多様な要望にこたえられる公園づくりを進めていきたいと考えております。」2008第1回定例会一般質問 さて、そこで基本計画です。細かい点はともかく、私は二つの点でこの計画には大いに議論する余地があると考えています。ひとつは、公園の外周にフェンス等が設けられ、夜間閉鎖となる点です。公園の本来のあり方に照らしてどうなのか、石神井公園との一体性はどうなるのか、閉鎖時間をどうするかとも関連して改めて検証すべきテーマです。
もう一点は、グラウンドにある広大な芝生広場の中に、こちらも閉じられた球技場を設置するという案についてです。基本計画によると、芝生広場を「多目的広場」として整備するとされています。 「長年、区民にスポーツ活動の場として利用されてきていることから、軟式野球、ソフトボール、少年サッカー、グラウンドゴルフ、少年ラグビー、ターゲットバードゴルフ等の多様なスポーツ活動ができる芝生の平坦な広場とし、地域の行事や音楽イベント等も可能な広場とします。また、他の公園利用者の安全の確保を図るため防球ネットを設置します。」 スポーツをしたいというニーズがあることも、そしてスポーツ施設が区内に十分でないという事情も、承知しています。しかし、このグラウンドは広場それ自体として、つまり開放的で自由な利用が可能な緑の空間として、とても貴重なものです。これまでは、日銀グラウンドはもっぱら区民のスポーツ利用に限って貸し出されてきましたが、一般開放されていれば、きっと特定の競技利用だけでなく、文字どおりの広場として、家族連れや子どもたちが自由に走り回り、憩うことのできる空間として大いに利用されたに違いありません。その広場の中にわざわざ「多目的広場」を設置することは、果たして賢明なことでしょうか?
とりわけ気になるのは「防球フェンス」です。所管課の説明では、このフェンスは高さ15m、それが広場の全周を囲うそうです。「多目的広場」は両翼90mの野球場が入るほどの大きさです。広場の面積が約1.6haに対して「多目的広場」は約1haということですから、芝生広場は巨大なフェンスで覆われた球技施設で圧倒されることになりそうです。広場の価値、広場の使い勝手、そして景観…さまざまな点から、この「多目的広場」の在り方についてもぜひ大いに議論をしていかねばならない。私は、そう感じています。]]>
レンタルハウス
http://ikejiri.exblog.jp/13637069/
2010-07-23T09:16:00+09:00
2010-07-23T17:14:16+09:00
2010-07-23T09:17:02+09:00
ikejiriseiji
緑・まちづくり
レンタルハウス、つまり一棟貸しの集会施設の建設計画が持ち上がったのは、今年の3月。集会施設といっても、主たる用途は葬儀です。大きな葬儀場での葬儀ではなく、小規模な家族葬などを想定した施設とのこと。葬儀の形や葬儀にまつわるニーズが変化している中で、パイロット的に企画された施設のようです。
この計画が、近隣住民の大きな反発を呼びました。葬儀場自体がなかなか受け入れづらいというだけでなく、北側の住宅地とは4メートルの狭い区道で接しており、東側とは文字通り軒を接する状況です。住環境への影響はとても大きい。何しろ“猫の額”のような三角地、棺の搬入出やお客さんの送迎に使うマイクロバスが敷地内で転回できないため隣地住宅の鼻先で公道を使って切り返しをするしかないという始末なのです。しかも、24時間利用するにもかかわらず、当初は管理者が夜間は常駐しないという話であったことも重なって、近隣の皆さんはこぞって強く反発し、議会の方にも計画の撤回を求める陳情が出されています。
私自身も現地を見ましたが、とにかく狭い。一般的には葬儀場は社会にとって必要な施設であるとはいえ、地域外からの利用を多く想定している施設、そして心理的にも社会的にもなかなか歓迎しづらい施設です。最低限、隣地との間に空地をしっかり取るとか、車や人の出入りを明確に区別するとか、目隠しなどで十分に配慮するとか、いろんなことを考えなければならないにもかかわらず、とにかく土地が狭いためにそうした余裕が持てない状況なのです。住民の皆さんの反発は避けがたいところだと、私も痛感しました。
事業者はそれなりに誠意をもって話し合いを続けてきましたが、いくつかの重要な点で住民との合意ができないままに工事着工を宣言、12日にはいよいよ着工かという局面になりましたが、現地で住民の強い抗議に会い、今日現在、工事はストップしたままです。
幹線道路沿道ということで用途規制も比較的緩いこともあり、建築基準法上は違法性のない計画のようです。しかし、近隣住環境との調和、住民との協調という点ではきわめて課題の大きい計画であると言わざるをえません。議会での陳情審査がどうなるのか、所管の委員会ではないので見通しはわかりませんが、審議となれば、計画のさまざまな無理、問題点についてきっと会派を超えて意見が出るだろうと思います。このまま工事が強行されれば、住民との衝突という最悪の事態になることも危惧されます。社会的にも道義的にも、事業者には一層の熟慮と賢明な判断が求められています。]]>
練馬駅北口、「事業計画」決まる
http://ikejiri.exblog.jp/13498084/
2010-06-23T15:17:00+09:00
2010-06-27T22:28:26+09:00
2010-06-23T15:17:40+09:00
ikejiriseiji
緑・まちづくり
計画(案)を見ると、4月に示された「素案」からの変更は一切なし。私は今回、初めてこの計画を所管する企画総務委員会に入ったこともあり、何点か質疑をさせてもらいました。そのなかで、一つ特徴的な答弁をご紹介します。計画では、当該地に民間事業者が建設する建物全体の床面積20,000㎡のうち「区施設」分として4,150㎡(20.7%)の床を区が買い取る(区分所有する)ことになっているが、この区施設部分をもっと増やすことはできるのかと問うたのに対する企画課長の答弁です。
今回の区施設の4150㎡がもっと増やせるかというお話でございますが、今回の事業のいちばん大きな特徴としては、区の施設と加えて民間の施設の複合施設にすることによって、特に民間事業者のノウハウやアイデア、運営をして頂くことによって、練馬駅の隣接地にふさわしいような賑わいですとかそういったものを醸し出そうと考えているところでございます。区の施設が、今4150㎡程度でございますが、これが増えていってしまうということになりますと、必要とする配置の場所にもよりますが、たとえば低層階等々に区の施設が大きく入ってしまうような施設になってしまいますと、民間のにぎわいをかもし出すような施設なーの配置が難しくなってしまうというようなこともあって、大きく区の施設を増やしてしまいますと、民間とのせっかくの複合の施設のメリットがなかなか活かせなくなると考えておりまして、私どもとしては、今の4000㎡程度の規模が区の入居施設の規模としては適正であろうと考えているというものでございます。 よくわかりますね。当該の建物に入るという「区施設」の中身についても、いろいろと議論があるはずです。民間の認証保育所などのために、どうして区が高い税金を使って床まで買わなければならないのか。南側、千川通りや目白通りに放置自転車が集中している中で、なぜこの建物に駐輪場なのか、等々。しかし、今回の計画の要は、「民間」の力を借りて大きなビルを建ててもらおうというところにあります。当然、区の施設が入る部分についても、そうした民間事業者の事業活動の展開に利するもの、少なくともそれを阻害しないようなものでなければならない、と。こういう答弁です。なるほど…。
「活用計画」によれば、建物を整備するのも民間、建物を使うのもメインは民間、建物整備の効果のカギを握るのも民間なのです。土地は区有地であるものの、基本的には民間の事業であり、区は建物の態様や利用形態について一定の条件を付すものの、いわば地代を頂く地主さんでしかありません。そして、問題は、まさにこうした民間本位のビル建設が必要なのか、区有地にふさわしいのか、うまく行くのか、リスクやデメリットはないのか?ということです。
借地権は50年の長期にわたります。50年先までしっかりと管理し、事業を展開し、「賑わい」を支えますと、いったいどの事業者が約束できるのか。事業の提案者、建物の所有者、施工業者、管理者、そして建物内に入るであろうテナントの管理運営者…と、関係権利者の権利や利害が複雑に錯綜するビルの維持管理が、50年の長きにわたって区の言葉通りに適正に、安定的に、かつ透明に行えるのだろうか。所有者や管理者、テナント業者が破たんし、あるいは転出・転売、財産処分などの事態に陥らないと、いったいだれが保証できるのか。そうした事態が生じたときに、だれがリスク回避の責任を負うのか…。言うは易く、しかし実際には困難極まりない課題が、待ち受けていると思われてなりません。
企画部の部課長は、本当に熱心です。でも、部長にしても課長にしても、あと何年、練馬区との縁が残るでしょう。他の委員の方も言っていましたが、50年先と言えば、委員会に出席している人たちの中でいったい何人が元気であろうか、という話です。区有地に区の建物であれば、いくらでも用途を変え、改修をし、建て替えることは可能です。区有地に区の建物であれば、どんなトラブルや困難も、区と区民自身の手で解決できます。しかし、いったん借地を認め、単なる土地所有者になってしまえば、いくらかの地代収入と引き換えに、区と私たちは、貴重な安心感と公益性、そしてもっといえば貴重な空間と景観を手放してしまいます。
大切な区有地です。練馬の「玄関」です。民間事業者の利殖や事業活動の土俵に乗るよりも、区、おおやけならではの品格やこだわり、安定性や透明性を感じさせる活用策を考えたらどうでしょう?]]>
練馬駅北口区有地の「活用」計画 (2)
http://ikejiri.exblog.jp/13286986/
2010-05-11T15:54:55+09:00
2010-05-11T15:55:06+09:00
2010-05-11T15:55:06+09:00
ikejiriseiji
緑・まちづくり
(仮称)こどもほっとステーション ➠約 900㎡
(仮称)区民交流ホール 〔大規模会議室兼用〕
(仮称)区民協働交流センター〔交流室、情報コーナーほか〕 ➠二つで 約1,150㎡
(仮称)産業振興会館〔研修室ほか〕 ➠約1,500㎡
駐輪場 練馬駅等利用者用駐輪場 ➠約 600㎡ これで、合計約4,150㎡になります。基準容積率通りのビルができたとしたら、床面積の約2割。この4,150㎡の床を区が買い取るというのが、「素案」の核心の一つです。買い取り額は、担当課長の説明では「最低でも10数億円」。
さて、この「区施設」の中身をじっくりと眺めてみましょう。まずは「子どもほっとステーション」。「子育て」に対する行政の積極的な取り組みを求める声はたいへん強い。そうした声を受けての施設整備であれば、よいことです。しかし、ここでも気になることがあります。この「子どもほっとステーション」には練馬子ども家庭支援センターが移転するほか、「保育施設」や「小児科医療施設」が入るとされています。ところが、説明ではこの「保育施設」はいわゆる民設の認証保育所です。そして、「小児科医療施設」は病児保育等を想定しているようですが、しかしこれは当然ながら民営の施設です。つまり、「子どもほっとステーション」のかなりの部分は民営施設なのです。どうしてこれを「区施設」と呼ぶのでしょうか…?
「認証保育所」にしても「病後児保育」にしても必要な施設ですし、公的な支援を組むこと自体には基本的に異論はありません。しかし、こうした民間施設がこのビルに入るにあたって、なぜわざわざ区が床そのものを買わなければならないのでしょうか? たとえば、賃料を補助するとか、高いお金をかけて床を買わなくても支援の仕方はいろいろあるでしょう。
産業振興会館1,500㎡についても、同じような疑問がわいてきます。産業振興会館は指定管理または業務委託で運営するようなので、その限りでは区は床の所有者としてだけでなく、施設の管理運営にも最終的な責任を負うのですが、実はこの産業振興会館の中には「関連団体の常駐事務所」も置かれるとか。ん? それって「区施設」?? そもそも、産業振興施設を区が直接、設置しなければならないのか、それだっていろんな議論があるでしょう。この1,500㎡も、区がその床全部をあえて買い取らなければならない必然性がどれほどあるのか、私には疑問です。
さらに駐輪場です。600㎡の駐輪場、これは公共駐輪場ということになります。約500台分だそうです。しかし、公共駐輪場を、この規模で、しかもわざわざこの立派なビルの中に入れなければならない理由はなんでしょう? 余っている土地、余っている床を使うのなら話は別です。そうではないのです。駐輪場も、わざわざ床を買って作るのです。本当に必要なのでしょうか、他にもっと安く簡便にできる駐輪場は考えられないのでしょうか、そもそも駅利用者の駐輪場なら鉄道会社に整備させることはできないのでしょうか?
「区施設」が4,150㎡と言われますが、この数字は幾重にもかさ上げされた誇大表示と言わざるを得ません。明確な民営民間施設のための床を除外し、さらにこの場所、この区有地、このビルの中に整備すべき区施設を厳選すれば、この面積はぐっと減る可能性があります。それでなくても「10数億円」なのです。たとえばこの床を15憶円で買うとしましょう。駐輪場600㎡は単純に計算すれば15憶円÷4,150㎡×600㎡≒2憶2千万円にもなります。2憶円の駐輪場!!…計算間違いじゃないよなぁ…
床代を貸借で、つまり家賃として払っていくのならともかく、「10数億円」もかけて買い取るとなると区財政への負担は決して軽いものではないはずです。「素案」に書かれた「区施設」の中身をよくよく眺めてみれば、どうも安易さとごまかしが目につきます。なぜこれだけ「区施設」を膨らませなければならなかったのか? 事情ははっきりとはしませんが、しかしいずれにしても財政事情が厳しさを増す折、もし「事業仕分け」をやるとしたらこの「区施設」整備事業はきっと一番に俎上に載せられるのではないか。そう思えてきます。]]>
練馬駅北口区有地の「活用」計画
http://ikejiri.exblog.jp/13278977/
2010-05-09T23:49:34+09:00
2010-05-09T23:49:47+09:00
2010-05-09T23:49:47+09:00
ikejiriseiji
緑・まちづくり
➠「素案」はこちらから
この約4,000㎡の区有地を巡る歴史的な経過やその「活用」のあり方については、すでにこのブログでも何回も取り上げてきました。
2009.7.8 練馬駅北口区有地の“原点”
20097.13 練馬駅北口区有地の“原点”(続)
2009.10.4 練馬駅北口区有地の“原点”(補遺)
議会内外で、様々な、相対立する立場が鋭くぶつかってきたテーマでしたが、区は既定の方針に沿って、つまり民間事業者による大規模ビル建設という基本線に沿って、いよいよ具体化へ動き出しました。重く大切なテーマであり、触れないわけにはいきません。
「素案」と区の説明によれば、建設されるビルの概要はこんな感じです。
★建ぺい率80%、容積率500%で、延べ床面積は2万㎡を想定。ただし、「総合設計制度」を活用した容積率の上乗せも可。上乗せなしの基準の容積率500%でいけば、おおむね13~14階程度。
★土地は区が50年間の「定期借地」として有償で貸し出すこととし、建設は民間事業者が行う。区施設以外の部分は、区の一定の考え方を踏まえ、用途や施設規模等について事業者が提案し運営管理する。
★「区施設」部分として、約4,150㎡分の床を区が建設事業者から購入する。その額は「最低でも10数億円」になる。
★計画が確定したら公募を行い、今年度中に「最優秀提案事業者」を選定する。その事業者と具体的な協議を詰めたうえで、来年度に契約、設計と進む。
さて、「素案」を読んで、いろいろと気になるところがあります。これから順に見ていこうと思います。]]>
「高架下」 ~関越の場合~
http://ikejiri.exblog.jp/13243662/
2010-05-03T07:33:06+09:00
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ikejiriseiji
緑・まちづくり
関越道の高架構造は、外環大泉ジャンクションからしばらく西に進んで大泉北小のあたりから始まり、大泉学園通りを超えて「関越学園坂下」交差点近くまで続きます。この間、高架の基本構造はほとんど変わりません。
今回、あらためてこの高架下を眺めてみて、いちばん実感したのは高架下の向こうに広がる風景でした。
この写真の通り、高架下の空間を通して関越道の反対側に広がる住宅地や公園、その木々の緑や家々のいろどりがはっきりと見えるのですが、その景色のなんとも新鮮なこと…。光、空気、色、生活、見晴らし、あるいは景観でさえが、高架下の空間を抜けて見事につながっているのです。
先にこの問題に触れた記事で、「高架下」の空間が無駄で活用されていなかったのではなく、むしろ何もない空間としてこそ活用されてきたのではないか、と書きました。その通りだった、と実感しました。「高架下」は地域にとって、沿道にお住まいの方にとって大切な空間なのだ、空間だからこそ大切なのだと。もしこの空間、"隙間"に目いっぱい建物が立ったてしまったら、まちがいなく沿道の皆さんは大切なものを失うでしょう。
「活用策」は、そのことを十分に踏まえて検討されるべきです。]]>
中央道の「高架下」 その2
http://ikejiri.exblog.jp/13218616/
2010-04-28T00:28:14+09:00
2010-04-28T00:28:18+09:00
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ikejiriseiji
緑・まちづくり
「利再来留館」に入ってみると、こんな感じでした。
お分かりでしょうか。建物の中には小さな事務室以外はがらんとした空間が広がり、そして部屋中には家具が並べられている――それだけなのです。つまり、「利再来留館」は要するに再利用のための家具の展示場だったのです。
もちろん、練馬のリサイクルセンターも、それぞれ大型家具の販売をしています。しかし、家具販売はリサイクルセンターの事業のすべてではないし、第一の事業ですらありません。リサイクルセンター条例では、センターの事業がこう書かれています。
第3条 センターは、第1条の目的を達成するため、つぎの各号に掲げる事業を行う。
(1) リサイクルについての知識の普及および意識の啓発に関する事業
(2) 生活用品の再使用の促進に関する事業
(3) リサイクルについての情報および資料の収集および提供に関する事業
(4) リサイクルについての学習および活動の場の提供に関する事業 リサイクルセンターは、「地域のリサイクル活動の普及促進をはかり、環境学習活動の中心施設として設立されたもの」なのです(区のホームページ)。
単なる再利用家具の販売展示場なら、高架下の活用も理解できないことはありません。市民は、継続的に、あるいは長時間滞在することもないでしょうし、家具はめったに環境に苦情は言わないでしょうから。しかし、練馬のリサイクルセンターは違います。そこは、区民自身が参加し担うリサイクル活動や環境学習の拠点です。様々な講座やイベント、サークル活動が日常的に繰り広げられています。じっくり落ち着いて語り合う、屋外の空間を使って活動する、子どもたちが学びにやって来る、そんな施設です。
かの地の施設と練馬区が打ち出した施設とは、リサイクルという共通項こそあるものの、施設の機能や役割、利用の実態はまったくといってよいほど違います。こりゃ、とても先例にならない・・・。調布の施設を実際に見て、むしろ高架下を利用する際の節度や配慮すら感じてしまいました。関越高架下に「リサイクルセンター」を入れるのは、やはり、乱暴で無思慮なこと――そう強く感じて調布から帰ってきました。
それにしても、区の担当者は、高架下活用の実例をしっかり確認したのでしょうか??]]>
中央道の「高架下」 その1
http://ikejiri.exblog.jp/13209074/
2010-04-26T08:48:39+09:00
2010-04-26T08:48:45+09:00
2010-04-26T08:48:45+09:00
ikejiriseiji
緑・まちづくり
➠「高架下」の居心地は…
この計画、とくに高齢者センターやリサイクルセンターを入れることについては、私は強い違和感を感じています。区民の方からも、「なぜ高齢者のセンターが高架下なのか!?」と、怒りを込めたご意見をたくさん頂いています。
駐車場や倉庫ならともかく、一般の区民が日常的に利用する「公の施設」を高架下に整備した例が他にあるのか、区に聞いてみました。企画課長によると、今のところ把握しているのは2か所、調布市にある中央道高架下のリサイクル施設と、横浜市にある第三京浜高架下のスポーツ施設とのこと。すでに2か所あるというべきか、それともまだ2か所しかないというべきか…いずれにしても、この手の話は現地調査が必須です。区が計画している中にも「リサイクルセンター」があるので、まずは調布の方を訪ねてみました。
訪ねたのは、調布市富士見町にある「利再来留(リサイクル)館」。ちょうど調布インターチェンジにかかるところです。こんな感じの施設でした。
施設自体はできたばかりで、なかなか小奇麗に仕上がっています。ただし、外から見てまず気がついたのは、「高架下」とはいっても実際にはおそらくは敷地面積の半分ほども高架の外にはみ出していることです。この写真だとはっきりわかるでしょう。
なぜこれだけ“はみ出し”ているのか?施設の計画を固める際にどんな議論があったか確かめられなかったのですが、しかし、一つだけはっきりしていることがあります。それは、もしこの“はみ出し”がなかったら、この「利再来留館」は日も当たらず、光も届かず、文字通り暗~いイメージの施設になってしまっただろうということです。見学に行った日がたまたま曇天だったということもあるでしょうが、とにかく、高架下は暗いのです。
調布のこの場所は、ちょうど本線とインターの接合道路(写真右側に見える)が交差して幅広く道路区域が設定されており、二つの道路の隙間から空が見えます。“はみ出し”が可能になったのも、こうした道路の構造ゆえのことです。関越の高架下ではまず考えられません。(続く)]]>
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