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もし0歳から5歳まで一貫して保育を提供する施設、認可保育所や低年齢保育まで担う認定こども園がしっかり整備されれば、そもそも「3歳の壁」は生まれようがありませんでした。しかし、現実には、保育の基盤は年齢や事業体系、保護者のニーズも含めて多様化・複線化しています。とりわけ練馬区の場合、待機児童対策を“効率的”に進めるために0~2歳に特化した小規模保育などに大きく依存してきたため、「3歳の壁」は保育政策、あるいは待機児童対策の大きな課題として浮かび上がってきています。
この「3歳の壁」は、大きくは二つの柱に支えられています。ひとつは、3歳以降の受け皿が適切かつ十分に整備されているかという問題です。この点では、区が盛んに喧伝してきた「練馬こども園」は、入園料をはじめとして様々な限界があります。少なくとも、法に基づく施設である認定こども園にまで移行するよう、区は責任を持って支援と働きかけを進めるべきです。
もう一つの柱は、2歳までの保育と3歳以降の保育の継続性、円滑な移行を保証するシステムの問題です。小規模保育や家庭的保育を利用してきた子どもと保護者は、3歳の春、保育の場を自動的に失います。認証保育所も、多くは2歳までしか受け入れらない、あるいは3歳以降の定員をぐっと絞っている園がほとんどですから、同じです。3歳からの保育の場を探すことは、今はもっぱら保護者の責任と負担とされています。練馬こども園の場合は、そもそも区の調整の土俵にすら乗っていませんから、ますます保護者の負担は大きくなります。
しかし、実は、こうした「3歳の壁」の出現を想定して、国も区も、この壁を低くするための仕掛けを設けてきました。「連携施設」です。小規模保育や家庭的保育の基準を定めた区の条例には、こんな条文があります。

練馬区家庭的保育事業等の設備および運営の基準に関する条例
(保育所等との連携)
第6条 家庭的保育事業者等は、…つぎに掲げる事項に係人る連携協力を行う保育所、幼稚園または認定こども園(以下「連携施設」という。)を適切に確保しなければならない。
(1) 利用乳幼児に集団保育を体験させるための機会の設定、保育の適切な提供に必要な家庭的保育事業者等に対する相談および助言その他の保育の内容に関する支援を行うこと。
(2) 必要に応じて、代替保育(家庭的保育事業所等の職員の病気、休暇等により保育を提供することができない場合に、当該家庭的保育事業者等に代わって提供する保育をいう。)を提供すること。
(3) 当該家庭的保育事業者等により保育の提供を受けていた利用乳幼児を、当該保育の提供の終了に際して、当該利用乳幼児に係る保護者の希望に基づき、引き続き当該連携施設において受け入れて教育または保育を提供すること。

この第6条、とりわけその(3)は、「3歳の壁」を考える際にきわめて重要な条文です。連携施設は、小規模保育等を利用してきた子どものために、①「当該保育の提供の終了に際して」②「保護者の希望に基づき」③「引き続き」保育・教育を行う施設です。もしこうした連携施設が責任をもって確保されていれば、「3歳の壁」は無くなるとは言えないまでもぐっと低くなるはずです。
連携施設を確保することは、条例が定める基準、つまり責務です。しかし、実際には、少なくともこの年度末を迎える時点では連携施設を確保している小規模保育等は一つもありません。
条例が義務付ける連携施設がまったく確保できていない。なぜ、そんなことが許されるのか? それは、条例が附則の中で、一定の条件を満たせば5年間、つまり2020年3月末まで連携施設を確保しなくてもよいという経過措置を置いているからです。連携施設が一つも確保できていない現状は、ぎりぎり条例違反とは言えないのかもしれません。しかし、これだけ「3歳の壁」が深刻になり、これだけ2歳までの保育にウェイトを置いて待機児童対策を進めてきた練馬区が、この経過措置に甘えてよいとはとうてい思えません。
連携施設を早急に、計画的に、責任をもって確保していくこと。これは、個々の事業者だけではなく、むしろ練馬区の大きな責任です。

by ikejiriseiji | 2017-03-27 19:15 | 子育て | Comments(0)
23日、小金井市議会議員選挙の応援に行ってきました。片山かおるさんと坂井えつ子さん。市民自治こがねいという、歴史ある市民団体に支えられた二人です。片山さんは、2015年の私たちの区議選で応援してくださったし、その後も福島の避難者のことなどでとてもお世話になりました。二人には、なんとしても当選してもらいたい。
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半日、小金井に入って、この人口11万人ほどの自治体のことを少し知ることができました。野川、はけ、国分寺崖線も印象的でしたが、今日は「子ども」のことを。小金井市には、子どもの権利に関する条例があります。
     ➡条例本文はこちら

こうした条例があるだけでもうらやましいけれど、なかなか素敵な条例です。前文には、こう書いてあります。

子どもは、愛情をもって自分のことを考え、接してほしいと願っています。子どもは、成長の過程で間違い誤ることもあります。そんなときも、愛情をもって教え導かれ、見守りはぐくまれることで、自分自身のことを大切に思い、安心して成長することができます。
子どもは、自分の意思を伝え、受け止められることを願っています。どんなに小さい子どもでも、自分の意思を伝えようといろいろな方法で表現しています。それらを真剣に受け止めてくれる相手がいることで、他者の意思を受け止め、思いやるように成長することができます。
子どもは、より良い環境で育ち育てられることを願っています。安心して過ごすことができる相手や時間や空間が保障されることで、経験を成長にいかすことができます。自分の言いたいこと、考えていることを自由に表現できる環境が確保されることで、他者の考えに気付くように成長することができます。
このように、子どもは、愛情をもって育てられることで自分の意思を持ち、それを自由に表現できる環境があることで、他者と共に生活していることに気付きます。そして、他者と共に平和な暮らしを創り出すことが大切に思えるように成長することができます。「愛情」「意思」「環境」は密接に関連し合いながら、おとなへと成長していく子どもを支えているのです。また、「愛情」「意思」「環境」は、おとな、そして社会全体にとっても必要です。
「愛情」「意思」「環境」が尊重され、安心して生き生きと暮らしていくために、そして「愛情」「意思」「環境」を願い求める子どもの権利が保障される社会にしていくために、ここに条例を制定します。

名文、というのとはちょっと違うかもしれないけれど、でも、目線の低い、人の手の(あるいは、心持ちの)ぬくもりが感じられる文章です。一人の市民として、片山さんはこの条例作りに参加していたそうです。彼女の雰囲気、そして小金井の持つやわらかな空気と、どこかで重なって見えます。
もう一つ、見つけました。「いじめのないまち 小金井宣言」です。2012年10月に出されたもの。こんな宣言です。

未来を担う子どもたちが、笑顔とともに元気で、毎日を過ごすことは、みんなの願いです。ここに、「いじめのないまち 小金井」を宣言します。
一 こころをつなぎ「いじめゼロ」をめざします。
一 がまんをしないで相談します、相談させます。
一 ねばりづよく、かけがえのない命を守ります。
一 いじめをしない、させない勇気を持ちます。
小金井市は、学校等、市民の皆さんとも力を合わせ、子どもたちが温かい人間関係を築き、夢と希望を持って健やかに育つことができるように、全力で取り組むことを誓います。

これもまた、なかなかいい。いじめをなくす基本は「心をつなぐ」こと。「温かい人間関係を築く」こと。その通りのはずなのだけれど、「いじめ」に対する取り組みがしばしば強い言葉、規制的な表現、“上から”の目線で語られるのを聞いてきた身からすると、本当に新鮮です。
ちなみに、練馬区と練馬区教育委員会は「いじめ撲滅宣言」に大々的に取り組みました。その基本姿勢は、「いじめは、人間として絶対に許されない人権侵害です」と記されています。撲滅、許されない…こうした言葉や感性にずっと違和感を感じてきた私は、小金井に行って、少しホッとしたのです。
明日の投票日、良い結果を心待ちにしています。

by ikejiriseiji | 2017-03-25 23:55 | 子育て | Comments(0)
練馬こども園は、前川区長が大々的にアピールしている“練馬独自”の保育事業です。ただ、その内容は、旧来からあった幼稚園の預かり保育事業を拡大したものにとどまります。
練馬こども園の認定の条件は、
①幼稚園教育時間も含めて11時間以上の預かり保育を実施すること
②保育の実施日は年末年始と日曜・祝日を除く毎日とすること。ただし、土曜日、5日間以内の夏季休暇、幼稚園の指定する休園日は保育を行わないことができる
③地域型保育事業や認証保育所に通っていた子どもの受け入れに協力すること
です。こうした条件を満たす場合は、練馬こども園として認定され、また独自の補助金を受けることができます。
あくまで幼稚園の預かり保育ですから、まずは幼稚園に入園することが大前提です。入園時の手続きも、入園後の生活も、原則として各私立幼稚園との直接の契約であり、これまでの私立幼稚園と変わりありません。
そこで、いろいろと課題が出てきます。一つは、入園料です。予算審議の中で、区内にある私立幼稚園40園の入園料を資料として求めました。驚きました。平均は約9万円、最高は何と16万円もします。最低が5万円ですから、ばらつきも大変大きい。40園全部が練馬こども園の認定を受けているわけではありませんが、少なくとも最高16万円の入園料を取っているのは練馬こども園でした。
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10万円を超す入園料を取っている園は17園、ほぼ半分です。10万円、あるいは16万円という入園料を納めなければ幼稚園には入れない。そして、幼稚園に入れなければ、当然ながら、預かり保育も受けられない…入園料、これもまたなかなか大きな「3歳の壁」と言わざるを得ません。しかもこの入園料、例えば最終的に認可保育所に入れたから入園を取りやめたとしても、返金されない場合があるというのですから、驚きです。
保育時間が11時間まででしかないこと、夏季や行事日など、休園の日がいろいろとあることなど、保育の基本サービスの部分でも、練馬こども園と認可保育所などとはまちがいなく格差があります。しかも、練馬こども園は、そもそも区の調整に乗りません。入園選考のルールも基準も、各園が決めます。補助金を付けているのに、区自身も、練馬こども園の情報を公開することに決して積極的ではありません。こうしたことも含め、練馬こども園は「3歳の壁」対策としては大きな限界、課題を抱えています。
もし、幼稚園が法律に基づく正式な認定こども園になれば、原則として入園料の徴収はなくなります。他の保育施設・事業と一緒に、区が調整します。利用の判定基準も明確です。練馬こども園が認定こども園に移行できれば、「3歳の壁」を低くする大きな一助となるでしょう。予算審議の中では、市民の声ねりまとして、すみやかに認定こども園に移行するよう、幼稚園と区がしっかりと努力していくことを求めました。
※3.22 23:14 一部加筆

by ikejiriseiji | 2017-03-22 18:08 | 子育て | Comments(0)
「3歳の壁」が、じわじわと、大きく立ちはだかりつつある。そんな危惧を強く感じています。
区内の認可保育所等の一次申込状況で3歳児がかなり厳しい状況にあることは、先にこのブログでも触れました。


その後、ある認証保育所からは、3歳児に申し込んだ全員がだめだったとの報告が入りました。別な小規模保育事業所からは、次の居場所を探していた3歳児がやはり“全滅”だと。一次申込の時点ですから、まだまだ動きはあるかもしれません。しかし、“3歳の保活”は今、保護者に重くのしかかってきています。

昨年12月1日の文教児童青少年委員会て、子ども家庭部長がこんな答弁をしています。
「私どもとしては、選べる状況をつくるということでございます。とりわけ0、1、2歳に一番欠乏しているところでございますので、認証保育所、小規模保育事業を進めながら、一方で3歳になりましたら、練馬こども園という選択肢も本区ではあるわけでございます。そういうことによって、他団体でいう3歳の壁は、基本的になくなっている状況がございます。」
0~2歳の定員増を集中的に図るということで、この間、練馬区は小規模保育や認証保育所などに重点を置いて保育基盤の整備を進めてきました。そして、「練馬こども園もある。3歳の壁は基本的になくなっている」――区はこう言ってきたのです。本当でしょうか?
私のところに届いている声は、そんな段階ではありません。「区の窓口に行けば、練馬こども園のことを言われる。でも、近くにはない!」「預かり保育といっても、11時間。帰りが間に合わない!」…「3歳の壁」対策としてみたとき、練馬こども園は単純に数が足りているかどうかだけでなく、保育の内容も含め、明らかにミスマッチがあるのです。
練馬こども園は、基本的に、幼稚園です。認定こども園という法律に基づく新しい事業には移行しない、できない。そのかわり旧来の幼稚園の預かり保育をいくらか拡大する。練馬こども園は、こうした事業です。そして、幼稚園である以上、保育所などとは大きく違うルールや約束がいくつもあります。その一つが「入園料」です。 (続く)

by ikejiriseiji | 2017-03-20 17:56 | 子育て | Comments(0)
昨日、区議会の第1回定例会が終了しました。1ヶ月以上にわたる長丁場。予算審議をはじめとしてたくさんのことを議論し、また、いろんなことがありました。少しずつ報告をしていきます。
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白子川の源流、大泉井頭公園から東に100mほど行ったところに、まとまった樹林と広場があります。区立・井頭の森緑地のほか、二つの憩いの森、そして二つの民間遊び場からなる空間です。武蔵野の緑の原風景を残す、なかなか魅力的な空間です。
これらの憩いの森等は、井頭の森緑地を除いて民有地でしたが、昨年、区が購入することになりました。土地開発公社の先行買いですが、5年以内に区が買い戻し、公園として整備することになります。全体で1ha近い、貴重な縁です。
この件について、予算審議の中で簡単に取り上げました。質疑の記録を貼りつけておきます。都市計画をかけるので、これまでの民有地であったときとはいろいろと違った条件や考え方も入ってくるかもしれません。加えて、この一帯には都市計画道路232号線が東西に走っており、また井頭公園の東側では大きな調節池の計画もあります。みどりの保全とは異質な要素をはらむこうした計画の取り扱いも含め、公園整備の過程でもしっかりとした議論が必要になってくるでしょう。地域の皆さんの発意、提案、意見を大いに出して頂きたいものです。
(以下の質疑記録は事務局作成のものですが、正式な議事録ではありません)

池尻委員 東大泉七丁目、白子川源流に当たる区立井頭公園の東側に井頭憩いの森、井頭こぶし憩いの森があります。昨年、この二つの憩いの森を土地開発公社が購入したと聞いております。購入目的と経過を簡単にお答えください。
道路公園課長 区長が就任されて以来、良好な樹林地など、現在に受け継がれた貴重な緑を未来につなぐことを大きな方針としてございます。これに従い、保全の努力をしてきているところでございます。
 当該地は、長年にわたり、区民に親しまれてきた良好な樹林地や原っぱから成る緑豊かな空間であることから、平成27年8月、相続に伴い、区へ用地を売りたいと申し出がございましたので、平成28年6月に練馬区土地開発公社により取得したものでございます。
池尻成二委員 隣接する民間あそび場、こぶし広場も含めて、購入されたのは約5,900㎡、金額にして15億円ほどと聞いております。練馬のみどりの保全という点は大変大きな決断をされたと評価したいと思います。今回、新たに購入された分は、既に区立の緑地として整備されている井頭の森緑地と一体のものとして整備するという方向と聞いております。
 全体で恐らく1ヘクタールに届こうかという大きな緑地、樹林地が公の緑として整備されていくことになります。当該地の西100mほどのところには白子川の源流を含む井頭公園があります。ここも都の優先整備区域に指定されておりまして、今後、大幅な拡張が予定されております。この一帯はまさに練馬の緑の拠点となっていく可能性を秘めていると感じます。
 白子川源流一帯を含む広域的、面的な視点で、民間あそび場の運営にかかわっている区民を初め、地域の皆さんと協働で、ぜひ、魅力的な緑保全のプランを練り上げていっていただきたいと思いますが、整備に向けた今後の見通しとあわせ、考えをお聞かせください。
道路公園課長 現在、取得したこの土地につきましては、先ほど述べた方針に従い、緑の保全を進めてまいります。今後、都市計画をかけ、都市計画区域全体を優先整備区域に追加してまいります。整備内容につきましては、既存の緑を生かし、さらに良好な緑地としていくことを基本としますが、地域の皆さんのご意見もいただきながら計画してまいります。

by ikejiriseiji | 2017-03-16 13:26 | 緑・まちづくり | Comments(0)
by ikejiriseiji | 2017-03-14 00:13 | その他 | Comments(1)
豊洲の土地の購入にあたって、東京ガスに対して“瑕疵担保責任”を免ずる主旨の話はどこでどう進んできたのか? 先日の百条委員会でも、この点に大きな関心が集まっていました。2011年の「豊洲地区用地の土壌汚染にかかる費用負担に関する協定書」は、「(東京ガス等は)今後、土壌汚染にかかる費用負担をしないことを確認する」としており、事実上、瑕疵担保責任を解除しています。この2011年協定書の内容は、いつ固まったのか。誰が整理したのか。
3月3日、急きょ開催された記者会見で、前川練馬区長はこの問題に触れてこう言っています。

「平成17年の確認書は、民法の瑕疵担保の責任があることが前提として作成されています。…瑕疵担保を免除した協定書を結んだのは、平成23年5月です。私が辞めた6年後です。」
「私が退職したのは平成17年の7月です。その時点では瑕疵担保は、まったく問題になっていませんでした。」

2005年(平成17年)の確認書――前川さんが知事本局長として押印している確認書は「瑕疵担保の責任があることを前提にしていた」。免除したのは2011年だ。そして、2011年の協定書には、自分は全く関与していない。前川さんはこう言っています。
確かに、2011年なら、前川さんは東京ガスに移動していました。少なくとも都の幹部職員として、この年の協定書に関わっていないことは自明です。しかし、2005年はどうでしょう。あるいは、2002年、やはり前川さんが知事本部長として印をついている「合意」はどうでしょう。当時は「瑕疵担保の責任があることを前提にしていた」という前川さんの発言は、正しいでしょうか。
この点で、実は東京都は全く違った見解を公にしてきています。住民訴訟の場で、都はこう言っているのです。(被告側準備書面より)
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おわかりでしょうか。都はこう言っています。平成14年(2002年)の合意で「東京ガスが義務として負うべき汚染対策を『環境確保条例』の限度とすることで合意に至った」と。つまり、裁判の場で都は、瑕疵担保責任の解除につながる合意を、2002年にさかのぼって説明しているのです。都は、同じ準備書面でこうも言っています。

「『14年合意等』において東京ガス等と都が合意した内容は、①市場予定地の売買契約に当たって汚染原因者である東京ガス等が行うべき汚染対策は「環境確保条例」の基準以下とすることに限定されること、及び②東京ガス等が①の汚染対策を実施すれば市場予定地の土壌汚染についての義務を尽くしたことになり、都がその時点の上記汚染対策の実施を前提とする「適正な時価」で東京ガス等の地権者から土地を購入する義務を負うことであることが、合理的に帰結される。」

2002年の段階から、東京ガスの瑕疵担保責任を解除する趣旨で合意が重ねられてて来たことを都は認めています。前川さんの説明とは、ずいぶん、いや決定的に違っている。真実はどこにあるのか? 解明すべき大きな課題です。

by ikejiriseiji | 2017-03-13 19:56 | その他 | Comments(0)
練馬区議会の第1回定例会も、あと3日を残すだけとなりました。まだまだいろいろと懸案が残されていますが、予算審議も金曜日に終了しました。
予算特別委員会の最終日、採決が終わり、正副委員長からご挨拶のあったあと、最後に区長から発言を受けることが慣例となっています。予算が可決されたことへの謝意など、通常は定型的なご挨拶です。例えば、昨年の予算審議の際の前川区長の発言はこんな内容でした。

区長 予算特別委員会の閉会にあたりまして、一言ご挨拶を申し上げます。
委員の皆様には14日間の長きにわたり、平成28年度一般会計予算、各特別会計予算および補正予算につきまして、熱心なご審議をいただきました。審議の結果、いずれも原案どおり可決すべきとの決定をいただきました。厚く御礼を申し上げます。
予算特別委員会は、区民全体の福祉増進という観点から政策を審議する、議会として最も重要な場であります。審議の過程でいただいた貴重なご意見を常に念頭に置きながら、引き続き、「みどりの風吹くまちビジョン」を着実に推進し、区民サービスの向上に取り組んでまいります。
ありがとうございました。

毎年、だいたいこうしたご挨拶です。しかし、今年は違いました。「予算特別委員会は、区民全体の福祉増進という観点から政策を議論する重要な場であります。」と「審議の過程で…」という部分の間に、こんな発言が割って入ったのです。録音から起こしてみました。

にもかかわらず、その場で、執拗に根拠のない発言をされた方々がおいでになります。中にはチラシまで作り、これは私の家にも投函されましたが、区民の皆さまに配っている方々がいらっしゃいます。議員さんとして何を目的に行動されているのか、ひたすら区政と私を貶めることだけを目的としているとしか思えません。
一昨日、石原元都知事が記者会見で、みずからの発言を訂正されましたが、私が3日の記者会見で申し上げた内容を立証する形となりました。私の東京ガスへの再就職についても言及されていらっしゃいましたが、私は、石原知事ご本人から直接、東京ガスへの内示を頂いたのであります。お忘れになったのでありましょうか。また、平成17年の百条委員会事件と一体で理解する必要があることは、本会議で副区長が答弁した通りであります。今後、調査が進むにつれて、私の行動に問題がなかったことがますます明らかになると、私は考えております。

流れからしても内容的にも、とても唐突な発言でした。「執拗で根拠のない」とか「ひたすら区政と私を貶めることだけを目的としている」と、まぁ散々の言い方ですが、そもそも、誰の、どの発言が「執拗で根拠のない」ものであったかは明示されないまま。怒りをぶちまけているだけ、としか聞こえません。
文脈からすると、区長が豊洲のことを念頭に置いていることは想像はできます。豊洲と区長との関わりについては、予算審議の中でいくつかの会派が言及しました。私も取り上げました。私の発言も念頭に置いていらっしゃるのでしょう。それにしても、「執拗で根拠のない」? 「ひたすら区政と私を貶めることだけを目的としている」? はぁ、ちょっとひどいなぁ。

紹介した発言が、予算審議の締めくくりにあたっての区長の発言にふさわしいものだったのか、はなはだ疑問ではありますが、この発言を聞いていて「えっ!?」と思ったことがあります。それは「石原知事ご本人から直接、東京ガスへの内示を頂いた」というくだりです。内示? 東京ガスへの? 「東京ガス執行役員に任ずる」とでも書いてあったのでしょうか。
ここまで来ると、東京ガスへの再就職は石原元知事の命によるもの、ということになります。石原さん、そうなのですか? そもそも都知事が、退職後の再就職に関して「内示」を出すなんていうことがあるのかどうか、教えてください。
石原元知事の「訂正文」については、8日の投稿に書いた通りです。都議会百条委員会の審議でも、2001年以来の土壌汚染対策を巡る都と東京ガスとの交渉の経過に大きな関心が集まっていました。当然だと思います。そして、この交渉を2002年から2005年にかけて引き継いだ幹部の一人が、前川知事本部(局)長でした。すでにテレビ報道等でも、前川氏自身が東京ガスとやりとりをしている記録が残っていることも紹介されています。
「執拗で根拠のない」などと空に向かって怒りをぶちまける前に、もっと誠実に説明したらどうでしょう。区民は、そのことを強く期待しています。豊洲問題は、今や練馬区政にとってどうでもよいことでは決してありません。だからこそ、私は昨年11月の本会議、そしてこの予算審査の中で取り上げたのです。そして今、区として、記者会見を開かざるを得ないところにまで来ました。区長自身が御身の潔白を信じておられるなら、なおさら、もっと「説明責任」ということに意を尽くされた方がよいと思いますよ。

by ikejiriseiji | 2017-03-12 12:04 | その他 | Comments(0)
練馬区は、先に取りまとめた公共施設の管理計画で、区立の保育所について「概ね10年を目途に20園の委託」という方針を打ち出しました。区立保育所は全部で60園。2005年以来、すでに20園が委託になっていますが、加えてさらに20園。今日の文教児童青少年委員会で、そのうち前半5年間で委託に移す10園の名前が報告されました。

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委員会では、いずれは区立60園全部を委託に回したいというような答弁もあったようです。保育園の民間委託については、当初から様々な議論が続いてきました。これからまた20園、ということで、考えるべきことも大変多いと思いますが、とりあえず候補となった園のリストだけ紹介しておきます。なお、H32年度(2020年度)委託開始の場合は、2018年度に事業者選定、19年度に準備委託という流れになります。

by ikejiriseiji | 2017-03-10 14:29 | 子育て | Comments(0)

石原元知事の「訂正文」

石原元知事が、3日の記者会見での発言についての「訂正文」を公表しています。
     →原資料はこちらから

「訂正文」の中では、前川元知事本局長(現練馬区長)の名前を挙げて語った部分についても触れられています。前川区長が、記者会見で“反論”した部分です。2011年には都にいなかったということは周知のことであり、石原さんの勘違いであることは明らかです。問題は、この「訂正文」にある通り、2011年の協定書等は2001年以来の東京ガスとの一連のやり取りの総括であって、その中で節目となった2002年と2005年の文書には前川さんが部(局)長として関わっているということです。
石原さんは、前川区長を百条委員会で呼ぶべきと改めて主張しています。百条委員会かどうかはともかく、前川区長が説明すべきことは少なくありません。
(以下、「訂正文」より)

2 瑕疵担保責任の問題と売買契約や協定書の捺印について、私は、正直あまり記憶がないため、そう申し上げましたが、一部、誤解してお話してしまった部分もあります。
一つは、東京ガスとの用地取得交渉の担当者についてです。
東京ガスとの具体的な交渉は、私の知事就任後は、まずは福永副知事、その後、2000年10月以降は濵渦副知事に担当してもらいました。
濵渦氏から、交渉の細かな経緯について逐一報告は受けていませんでしたが、大まかな話は聞いていたかもしれないということは会見でお話したとおりです。
問題はその後で、私は、濵渦氏の後を前川現練馬区長が引き継ぎ、売買契約までやっているから前川区長に事情を聞けばよいというようなことを申し上げましたが、この点は誤りでした。事前にスタッフからは「前川氏は、東京ガスとの間の2002年合意書及び2005年確認書に知事本局長として押印しているので、東京ガスとの交渉経緯をよく知っているはずだ。その後、2005年7月に退職し、2005年9月、東京ガスに再就職したので、前川氏は売買契約には関係していない。」と指摘されており、また、配布した時系列表にも退職時期を掲載していました。
しかし、会見の際には、東京ガスとの間の上記合意書及び確認書の件と、2011年の売買契約の件とを混同してしまいました。この点、訂正させていただきます。
それはそれとして、前川氏にも是非百条委員会に出ていただくのがよいと思いますし、何故呼ばれていないのかも理解できません。

by ikejiriseiji | 2017-03-08 09:45 | その他 | Comments(0)

練馬区議会議員・池尻成二


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