雨となり、地下を走り、川となり、上水に姿を変え、人を潤し、下水となり、海へ流れ、大気に昇り、雲となり、雨に還る…水ほど「循環」という言葉が生き生きと、イメージ豊かに伝わるものはないのかもしれません。その水の循環をテーマとした「水文学」という学問分野があることを知ったのは、議員になってからのことです。昨日、27日に区役所で開催されたまちづくり講座「都市型水害を考える」は、いわばこの「水文学」的まちづくり論に触れる、とてもよい機会となりました。
 突然襲ってくる洪水も、恨めしい下水の氾濫も、ヒートアイランドや集中豪雨や渇水さえも、ひとつ視点を変えると、水循環の破綻、閉塞、アンバランスの結果にほかなりません。そして、水循環をゆがめる大きな要因となったのが、ほかならぬ「まちづくり」、つまり都市化であった――講師の木内豪先生のお話は、乱暴に要約するとこんな内容だったかな…。
 緑や地面そのものが毎日のように姿を消していく様を見て感じる、不安な気持ち。蛇口から出る水ではなく、豊かな自然の中にある川や海を見たときに感じる、なんともいえない落ち着き。「水」は、人の命そのものかもしれません。
 この日の講座には、都市整備部や土木部の職員が多数、参加していました。主催者の一部であるとはいえ、夜間のこと。企画・進行する区民の皆さんのしっかりした運びと合わせ、水循環を生かしたまちづくり、あるいは水循環に沿ったまちづくりに、とても大きな期待と課題を見つけた気がしました。

 
# by ikejiriseiji | 2006-01-28 21:36 | 緑・まちづくり | Comments(0)
b0017546_1241932.jpg 控え室のあるフロア、つまり区役所西館の7階には、喫煙コーナーがあります。エレベーターホールとトイレのちょうど、中間あたり、2m四方位のスペースに排煙装置が設置されています。
 私は、タバコは吸わないんです。ただ、役所の中には、愛煙家は結構、多い。議会でもそうです。ところが、世の流れ、「分煙」が法の求めるところとなり、かといって厳格な分煙をするための改修・改築は経費面、施設面でなかなか難しい、というわけでだんだん喫煙スペースが減らされ、隅のほうに追いやられる中で、この7階の喫煙コーナーはなかなか重宝がられているようです。
 議会の委員会があったりすると、出席の理事者(区の部課長)が溜まります。6階の“住人”が上がってくることもよくあります。特によく見かけるのは、あの部長、この課長、その議員…。皆さん、ほっとした風情で一服しています。 7階だってきちんと分煙してほしい?会議のときは傍聴に見える方もあるしそれが筋なんでしょうが、“人口密度”も低いフロアだし、わきまえて吸っている皆さんを見ていると、「ま、いいか」なんて思ったりもして、どうも切っ先が鈍くなります。ストレスだらけの仕事振りが見えてるからかなぁ…
 ちなみに、会派の控え室は完全禁煙、というか誰もタバコは吸いません。
# by ikejiriseiji | 2006-01-26 13:06 | 議会 | Comments(0)

「パート」

 実は、私は、議員になるまでまともにボーナスというものをもらったことがありませんでした。大学のときに「3分間写真」機点検のアルバイトをしたのを皮切りに、郵便局の配達、リネンの回収・配達、清掃車の運転と、ほんとうにいろんな仕事を、正社員としてではなく続けてきました。もちろん、それは、政治を志す私がみずから選んだ道、愚痴を言うようなことではありませんが、しかしいわゆる「不安定」雇用の不安定さというものは、まざまざと実感してきました。日銭で生きる生活、健康保険も雇用保険もない現実、明日あさってはともかく、来年の仕事の約束などないに等しい職場、社会の裏を覗き込むような仕事、ボーナスも退職金もなく、貯金をする余裕などない毎日…。家族が支えてくれなければ、とうてい続かなかったでしょう。そんな不安定な働き方をする、せざるを得ない人たちがどんどん、どんどん広がり、今や「パート」だけでも1200万人とか。
 先日の新聞に、労働組合の全国組織「連合」がパート対策に取り組み始めたという記事が出ていました。いまさら…と誰もが思うニュースではありますが、「パート」にしろ「アルバイト」にしろ、あるいは「非常勤」や「派遣」にしろ、いわゆる不安定雇用の急激な拡大が、日本の社会の底深いところで貧しさと不安を広げていることは間違いありません。なにしろ、正社員と比べれば、その待遇の劣悪さはあまりに露骨だからです。
 この記事によれば、04年のパート労働者の賃金は、正社員の一般労働者に比べて男性が50.6%、女性が45.2%。こんな格差は不当だよ、ほんとに。仕事の内容も、それどころか労働時間も、正社員と大差ないことだって少なくないのですから。この格差、この差別はただすべきです。そこにあぐらをかいて、「民間委託」は安上がりでいいなんて言っているお役人は、ぜひ一度、「パート」でも「派遣」でもやってみてください。1時間働いて、やっと弁当一個分に毛の生えた程度の給料を手にしたときのあのむなしさ。わかるかなぁ…
# by ikejiriseiji | 2006-01-23 22:26 | 雇用・労働 | Comments(0)

ホリエモン

 ライブドアに捜索が入り、それをきっかけに株式市場がパニックにおちいったのを見て、冷水を浴びせられたと感じた人たちが結構、いたんじゃないでしょうか。
 「株」の価格変動を利用して差益を稼ごうとする、そんな単純な投機から始まって、株式の「分割」やら「交換」やら、なにやら秘密の部屋に入り込んだようにあれこれと登場するプロ化?した投機まで、とにかくあぶくのようなシステムのうえであぶくのような銭を稼いで浮かれている人たちが大きな顔、したり顔をし、それだけならまだしも、「個人投資家」が一種の流行となり、子どもたちの「総合学習」が株式投資の体験だなどというような時代の風潮が、私は好きではありません。そして、そんな時代の空気に乗ってもてはやされ、はては政治家になろうなどという人を私は信用できません。ホリエモンは、まさにそんな役回りをしてきました。
 「株」は、ただの紙切れです。「株」は、企業が得た利益に対する所有権をあらわすだけのものであり、配当を手にする権利ではあっても、それ自体は決して富は生みません。株の売買をする市場ができ、株が売買の対象となり、値が付き、値が動き、投機がはびこるようになっても、基本は同じです。株の投機で得られる利益は、どこかから付け替えられたものでしかなく、儲けた人の影には損をする人があり、儲かる時代の次には、大損の時代が必ず来るのです。今の株式バブルも、結局は、株の乱高下の一局面でしかないか、あるいは、大インフレのなかで庶民の生活苦によって清算されるようなものでしかないでしょう。ちょうど、一時代前の土地バブルがそうであったように。
 ホリエモンを見ていて、私は、時代の退廃を感じました。彼が選挙に出たとき、私は、民主主義の根ぐされを見て取りました。彼に同情すべき点があるとすれば、それは結局は、彼自身がもてあそばれる“若造”でしかなかったということでしょうか。誰の手のひらで?小泉サンも、その一人かな…
 
# by ikejiriseiji | 2006-01-21 22:56 | 雇用・労働 | Comments(0)
 控え室の私のデスクは、紙に埋もれています。書類、資料と言えば格好いいけれど、読まず、生かさず、の類がたくさんあって、だから「紙」。写真は、その私のデスクです。なんとなく私の目の焦点が合っていないのは、デジカメのタイマーが効いているのか不安で目を凝らしていたから。これもまた、あまり格好よくはないですね…
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 年末年始の仕事は、まず何よりも、この紙ならぬ資料の整理でした。それがほとんど進まなかったのは、今日になってもこの状態だということを見れば一目瞭然。2月17日から始まる議会前には、何とか整理しなければ。2月議会(第1回定例会)は長丁場の予算議会。いやでも資料が増えるのです。そのあたりは、また追々と。
# by ikejiriseiji | 2006-01-20 23:58 | 議会 | Comments(0)

視察でした

b0017546_21505269.jpg 今日は、清掃リサイクル等調査特別委員会の視察。ほぼまる一日かけて、品川清掃工場と中央防波堤の埋め立て処分場に行ってきました。
 中央防波堤には、23区全域から集まってくる不燃ごみや粗大ごみを破砕処理する施設があります。毎日毎日、とめどなく送り込まれてくる大量のごみ。処理が滞り、あるいは処理されたものを運び出していく流れが途絶えれば、とたんに文字どおりのごみの山です。「非常に緊張感のある施設の運転をしなければなりません」という職員の方のお話が、強い実感を持って迫ってきました。
 緊張感--一時たりともごみの処理を停滞させてはならないという緊張感。そしてもうひとつは、少しでも管理を怠れば、ごみの山が巨大な汚染源になってしまうという緊張感。
 “中防温泉”なるものを知りました。埋め立て処分場に降った雨が、埋め立てられたごみの中に滲み込み、滲み出してきたとき、雨水はひどく汚染された汚水となっています。ごみの自然発熱のせいでしょうか、水温も30度になるとか。そこでいわく、“中防温泉”と。見るからに汚れた水が流れ込む貯水場は、白く泡立っています。驚いたのは、この汚水を処理して下水に排水することに莫大な経費がかけられているということです。最終的に下水に流す、ただそこだけの経費がなんと月1億円!経費だけでなく、どんどん侵食される海、そして暑さ寒さにさらされながら、ごみの管理をしている職員の皆さんの苦労はどれほどか…。
 元はと言えば、買っては捨て、買っては捨てとごみ箱をいっぱいにしてきた私たちの生活が、なんと罪深いことかとあらためて実感。これ以上、東京湾には埋め立て処分場のための海面がないとか。プラスチックごみを清掃工場で燃やすという新たな「緊張」を引き受けるよりも、何とかごみを減らす道を拓いていきたいもの。ごみ問題を、わがこととして。
# by ikejiriseiji | 2006-01-18 21:51 | 清掃・リサイクル | Comments(0)
 これから少し、私の職場を紹介しようと思い立ちました。議会なんてめったに来ない。行きたくもないという人もいるかもしれませんが、機会がないという人に知ってもらうのもいいかな。これもまた、情報公開、開かれた議会作りの一環だ!なんて力むつもりはありませんが、親しみを持ってもらえればと思いつつ、何回か書いてみます。
 私の職場は、練馬区議会。練馬区役所は3つの建物からなっているのですが、その西館に本会議場、委員会室、控え室、議会事務局、その他の区議会関係の施設が入っています。議員が日頃、仕事をする部屋が「控え室」。練馬区議会では、各会派ごとに控え室が割り当てられています(一人会派にもひとつずつ控え室があります)。
 私の控え室は、西館の7階です。他の会派は、すべて6階。なぜうちだけ7階かというと、話せば長いことながら…要するに、控え室は会派の人数に応じて面積が決まっていて、その面積どおりに上手にフロアを割り振るのはなかなかの職人芸なのですが、2年前に私が社民党のお二人と共同会派を作ったときに6階の中でうまく按配ができず、やむを得ず7階になったのです。
 まあ、ひとつの会派だけ仲間はずれと思えばさびしいですが、気楽と言えば気楽かな。もちろん、7階全部を占拠しているなんてことはないわけで、7階のエレベーターホールのそばの、まさに「一隅」にささやかに控え室を構えています。ただし、共同会派をつくったのが会期の途中だったので、3人分の面積をひとつの部屋で確保することができず(ひとつにするためには何百万かかけて壁を壊す必要があって、やめました)、2部屋に分かれた控え室という、ちょっと変り種。
 控え室は、南西側に面していて、冬の晴れ渡った日には、富士山がくっきりと見えます。夏は西日がきびしいけれど、冬は、大きな窓からしんしんと冷たさが入り込んでくるので、西日だってありがたい。この部屋に、私と、同じ会派の北川議員、織田議員の三人が机を並べています。
# by ikejiriseiji | 2006-01-18 00:39 | 議会 | Comments(0)

キャッチボール

 暖かな、そして久しぶりにのんびりした日曜日、娘とキャッチボールをしようと自転車にグラブとボール、バットを載せていざ出発。まずめざすは、関越下のフェンスのある小さな空き地。残念ながら、中学生くらいの男の子たちがサッカーをしていて、ここはだめ。では、と校庭開放中の小学校に向かうも、「開放は4時までなんですよ」と指導員の方。あわてて時計を見ると、4時5分前。で、ここもだめ。最後は、ぐるりと一回りした挙句に近所の公園に戻ってきたけれど、小さな子も走り回っていて、とてもキャッチボールはできそうもなく、またまた断念。結局、公園横の袋小路になっている道路で、遠慮がちに30分ほどキャッチボールをして帰ってきました。
 悲しいね、キャッチボールする場所も見つからないなんて。バットを振ろうなんとことになると、どこか専門の野球グランドを借りなければまずだめ。当然、草野球の試合など、できるところはまったくなし。これじゃあ、野球もすたれるはずだ…
 いや、野球だけじゃない。サッカーにしてもなんにしても、10人も集まって何かスポーツをしようと思うと、まず場所が見つからない。体を動かす、それも、ひとりではなく、プログラム化されたトレーニングでもなく、たくさんの友達と思いつくままに誘い合わせて体を動かすことが、今の社会、いまのまちではどんなに難しいことか、つくづく感じさせられます。
 考えてみれば、キャッチボールのためにわざわざ自転車で出かけなければならないなんて、自分の子どものころには考えられませんでした。団地に住んでいた私は、学校から帰ったら、すぐに団地の中の空き地に飛んで行って三角ベースの草野球に熱中したもの。当たり前のように学年の違う子どもたちとも大いに“群れて”いたものです。何十年にもわたって、“子ども社会”が自然に、伸びやかに育っていく基盤を大人たちは地域から削り取ってきました。そのツケは、重い。
# by ikejiriseiji | 2006-01-15 20:17 | 緑・まちづくり | Comments(0)
 昨年末以来、大きな政治・社会問題となった「アスベスト問題」。まもなく始まる国会に、政府は「石綿による健康被害の救済に関する法律案」を提出します。「アスベスト問題」の最大の焦点のひとつであった被害者救済について一定の解決を図るもの、と言われています。
 しかし、よくみると、なんとも腰の据わらない法案です。とくに、いわゆる「環境曝露」による被害に対しては、ごまかしとしか言えないような「救済策」しか盛り込まれていません。すなわち
  ●医療費(自己負担分)+療養手当(約10万円/月)+葬祭料(約20万円)
  ●法施行前の死亡者の遺族に対しては特別遺族弔慰金280万円
これだけなのです。奪われた生活に月10万。奪われた命に、280万…労働災害と認定された被害者に対する補償と比べても、そのお粗末さは歴然です。
 環境曝露、つまり住環境中のアスベストによって発病した人に対する責任ある補償、アスベストの全面禁止などを盛り込んだ法案の見直しを求めて、今、100万人書名が広がっています。30日には、全国集会が開催されます。アスベスト問題は、一時の華々しい取り上げられ方にもかかわらず、大きな正念場を迎えています。

     100万人署名達成!なくせアスベスト被害、国民決起集会
     ■日時:2006年1月30日(月)13:00~14:30、終了後国会請願デモ
     ■会場:日比谷公会堂
# by ikejiriseiji | 2006-01-12 21:30 | 健康・医療 | Comments(0)

敬愛すべき「田舎医者」

 この私のささやかなブログに、ときどきコメントを下さる西村有史さん。福岡県豊前市でクリニックを開業しているドクターで、私が大学の医学部にいたときからの長い友人、先輩です。私自身がほとんど授業に出なくなったこともあって、学業で助けてもらった記憶はありません(!)が、自治会やサークルの活動でとてもお世話になった方です。
 私が大学を中退して以来、お互いに音信が途絶えていたのですが、ちょうど、血液製剤によるHIV感染が大きな社会問題になったころ、いち早くHIV・エイズの診療に、しかも偏見と差別に取り囲まれた地域の中で、生活の中で患者・感染者を支えていくという診療に取り組んできた西村さんのことを伝え聞き、再びあれこれとやり取りをさせてもらうようになりました。
 もう10年も前になるでしょうか、水俣病に長年取り組んできた原田正純さんの講演会と、西村さんのエイズをテーマにした講演会を、続けて練馬で開催しました。私自身は医者の道から外れてしまいましたが、でも、かつて医学生であったときに多くのことを教えてくれた「水俣」の原田さん、そして西村さんを練馬に呼べて、とてもうれしく思ったことを良く覚えています。年齢もキャラもずいぶん違いますが、変わらず活躍を続ける、そして変わらず飄々と筋を通す二人の人柄に、ちょっと誇らしくも感じたものです。
 脱線しましたが、その西村さんも「ブログ」を始めました。名づけて「田舎医者のジオログ」とか。まぁ、らしいというかなんというか、スカッとしたりムカッとしたり、いろいろあるかもしれませんが、面白いですよ。たずねてみてください。
   田舎医者のジオログ
# by ikejiriseiji | 2006-01-10 23:21 | 雑感 | Comments(1)

練馬区議会議員・池尻成二


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