「築地、いいね!」

b0017546_23132266.jpg今日25日の午前中、築地に行ってきました。といっても、買い物ではなく、築地市場の「現地再建」を求める宣伝活動の応援です。日曜だけど、今日は場内市場も営業。場外市場の方は、文字通り人の波。場内外を走り回るターレー、床を洗うホースの水、保冷用の氷のせいに違いないひんやりした空気、行き交う車、威勢の良い呼び込みの声…。
どこか心地よい喧騒とほどよい乱雑さ、と言ったら、働いている皆さんには怒られるかもしれませんが、しかし、秩序正しく線の引かれた区画と自動化された作業の中からは決して伝わってこないだろう人の生気と熱気は、やはり新鮮です。
豊洲移転の行方は、いまだ見通せず。しかし、安全性に加え、そもそもの設計自体が使い勝手の悪さをさまざまに指摘されるありさま。何より、市場を単なる流通拠点と考えるか、それとも人の出会いの手触り・肌触りの伝わる「市場(いちば)」感覚を大切にするかというコンセプトの違いはとても大きい。
市場内の食堂のお兄さん曰く「豊洲に行きたいなんて思っているのはほとんどいない。でも、マスコミも政治も、取り上げてくれないんですよ」。なるほど、そうなんだ、そうだよな!!
築地、いいね! 実感です。
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# by ikejiriseiji | 2016-12-25 22:17 | その他 | Comments(0)
外環道工事にまつわる懸念、もう一つは「経費」です。
外環道の関越~東名区間、約16kmの総事業費について、当初はこう言われていました。
   ・練馬~三鷹区間 約7km 7,640億円
   ・三鷹~世田谷区間 約9km 5,180億円
       いずれも6車線。事業費計1兆2,820億
2009年、国の国土開発幹線自動車道建設会議(国幹会議)で外環道の整備計画が決定されました。その時の数字です。
この1兆2,820億円の全額が税金、ということではありません。当時は、ちょうど道路事業の在り方の見直しが激しく議論されていた時期。一時は、新たな高速道路は原則として有料道路事業、つまり道路利用料金を財源として整備するという話もあったのですが、最終的には直轄事業と有料道路事業を組み合わせた「新直轄」方式という中途半端な形に落ち着きます。外環も、この「新直轄」で整備されることになりましたが、実際には大半は直轄、つまり税金による整備です。
直轄部分はどのくらいなのか。税金はいくらくらい投入することになるのか? 政府はこう説明してきました。
「東京外環事業、関越―東名間につきましては、当初、全体事業費は1兆2,820億円、そのうち、直轄事業費は1兆357億円、有料事業費は2,463億円であったところです。」
(2015.3.10 衆院予算委員会)
有料道路事業部分は、ごく限られています。道路舗装や周辺の関連施設など、全体の約2割弱。残りはすべて税金です。そして、この1兆円を超す税負担のうち4分の3を国が、4分の1を都が負担します。都の負担は1兆357億円×1/4=2,589億円。外環は国の事業なので国が負担すると思っている方も多いかもしれませんが、実は都が2,600億円近くも負担するという仕組みで進んでいるのです。国にとっても都にとっても、大変な財政負担です。
しかし、問題はここにとどまりません。当初の推計ではとても収まらず、事業費が大幅に膨れ上がることが必至になってきているからです。国が外環道の事業再評価の結果、公表した数字によると、現時点での事業費推計は1兆5,975億円、なんと3,165億円も増えています
     ➡外環道事業再評価資料 (関東地方整備局事業評価監視委員会2016.05.19)

事業費増大の要因として、国が説明しているのはこうです。

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このほかにも、地中拡幅部の大工事を始め、まだ契約に至っていない工事が数多く残されています。事業費の増加がここで止まる保証は全くありません。そして、その増加分のやはり4分の1は都費。つまり、私たち練馬区の財政にも直接・間接に大きな影響を及ぼしかねない支出です。
外環事業を、経費の面からも厳しくチェックし精査することが急務となっている。これが、もう一つの外環工事の「今」の姿です。

# by ikejiriseiji | 2016-12-21 17:19 | 緑・まちづくり | Comments(0)
本線のシールド・トンネルを掘り始めるところまで進んできた外環道の工事。しかし、懸案は少なくありません。工事の困難さや、施工後の安全管理といったことは置くとしても、少なくとも二つ、大きな課題があります。一つは工期です。

東京都は、なんとしてもオリンピックに間に合わせたいと強く主張してきました。オリンピックは、2020年の7月24日から。工事は間に合うのでしょうか?
本線シールドトンネルは、2014年4月に工事契約が交わされています。それによると
南行 NEXCO東日本発注
  • 東名北 9,155m 工期2014.4.10~2019.6.2 鹿島建設ほか
  • 大泉南 6,986m 工期2014.4.9~2019.10.9 清水建設ほか
北行 NEXCO中日本発注
  • 東名北 9,099m 2014.4.4~2019.6.6 大林組ほか
  • 大泉南 6,976m 2014.4.4~2019.10.4 大成建設ほか
工期はいずれも2019年10月までとなっています。オリンピック前年の秋です。前回の記事でも触れたように、南行きも北行きも東名道から北に向かう工事はマシーン発進が目前のようですが、関越道から南に向かう工事はまだ立坑も完成していません。工期は守れるのか気になりますが、それでも本線シールドについて言えば、工事契約までは終わっています。
しかし、問題は地中拡幅部です。ジャンクションやインターチェンジの接続道路(ランプ)とシールドの本線をつなぐ部分は「地中拡幅部」と言われ、本線とランプをさらに大きなトンネルで包む形になります。径が40mを超えるとも言われる地中拡幅部の工事は、本線トンネルの外側を地中から掘り広げる形で進められます。たいへんな工事です。「本線シールドトンネルと連結路(ランプ)シールドトンネルを地下40m以深で非開削で繋ぐ部分である地中拡幅部の工事は世界最大級の難工事であり、相当の技術力を要す」と、国自体が認めている通りです。
この地中拡幅部については、東名ジャンクション付近に2か所、中央道に4か所、そして青梅街道インターチェンジ部分に2か所の計8か所に建設が予定されているとのことですが、そのうち工事契約までこぎつけたのは東名の部分のみ。この東名エリアの地中拡幅部工事の工期は、2020年の06月30日までとなっています。 オリンピックの開催直前、本当にぎりぎりの工期です。中央道はまだ設計の段階。そして、青梅街道ICは全く手がついていません。
本線はともかく、地中拡幅部については、中央道がオリンピックに間に合わせるのがやっと。青梅街道は絶対に間に合わない――これが、外環道工事の状況です。 (続く)

# by ikejiriseiji | 2016-12-20 16:47 | 緑・まちづくり | Comments(0)
12日、区議会交通対策等特別委員会で外環道の世田谷工事現場を視察しました。
外環道(関越道~東名道区間)は、大半が地下40m以下の「大深度」に整備されることになっています。大泉のジャンクション・インターチェンジ部分は、地上からの開削での工事が大規模に行われますが、他のエリアは、基本的にトンネルを掘っていく「シールド工法」です。もちろん、トンネルを掘っていくためには、掘る機械(シールドマシン)を地中深くに降ろさなければなりません。そのための“穴”が「立坑」です。
世田谷、つまり外環道と東名道のジャンクションができる予定地の工事現場では、立坑が完成していました。深さ70m。深い。縦横も、それぞれ40m以上あります。写真には、小さな人の姿が見えます。立坑の大きさがわかると思います。左に見えるのが東名です。
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工事用エレベーターで立坑の底まで下りました。シールドマシンは、北向きと南向きそれぞれのトンネル用に造られていますから、2基。このほか大泉の立坑からも同じく2基が発進する予定ですが、大泉の方はまだ立坑もマシンも完成していないとのことです。
立坑の中に、すでにシールドマシンは降ろされ、組み立てもほぼ完了していました。立坑の壁には、ちょうどトンネルに当たる円形が描かれ、そこと向き合う形でマシンが置かれています。いつでも発進できるかのようです。シールドマシンは、直径が約16m、重さは何と4,000トン。パーツに分けて運び、降ろし、組み立てるのですが、それでも一つのパーツは数百トン。使うクレーンも最大800トン対応と聞けば、いかに巨大な土木工事か改めて驚きます。
写真右は、シールドマシンの最前部、つまり穴を掘り進んでいく“刃”の部分です。大きすぎて、写真に納まらない…全体の形は左のイラストのような感じです。(国交省資料から)
外環の工事は、少なくとも本線のシールドトンネルについては、そう間を置かずに掘り始めることになりそうです。日本の土木技術の最先端を結集したと言える工事かもしれません。現場には、ある種の高揚感が感じられました。しかし他方で、残された課題や懸案も少なくありません。
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# by ikejiriseiji | 2016-12-17 23:27 | 緑・まちづくり | Comments(0)
11月30日の本会議での一般質問、最初に取り上げたのは福島からの「避難者」のことでした。
3.11のあと、避難指示区域以外から避難をしたいわゆる「自主避難者」もふくめ、福島からたくさんの人たちが全国に避難をされました。それから5年半。今なお都内に5000人を超す福島県民が暮らしているとのこと。原発事故の残した傷は、かくも深い…。
放射能に深く汚染された現地は、容易には安心して帰ることのできる場所にはなりそうにありません。「避難」生活はまだまだ続かざるを得ない。そして、「避難」してきた皆さんと、私たちはこれからも真剣に、誠実に、向き合っていかなければならない。そんな思いからの質問です。
とくに聞きたかったのは、「住まい」のこと。避難者の多くは、応急仮設住宅に暮らしています。避難用に位置づけられた都営住宅や民間の借り上げ住宅です。その応急仮設住宅について、福島県が来年4月以降、「自主避難者」への提供をやめると言い出したことから、当事者の間で不安と戸惑いが広がっています。そこで、こう聞きました。「都営のみならず、区営も含めた公営住宅の専用枠を拡大し、あるいは民間住宅の借り上げを継続するなど、避難者の生活の基盤である住宅保障を図るために、区としても踏み込んだ努力をすべきと考えます。見解を求めます。」
答弁は、なんとも冷ややかなものでした。せめて、都や国にしっかりと物を言う、くらいは答えてほしかった…。以下、質疑と答弁の全文です。

池尻成二
原発の事故で横浜市に避難していた中学1年の男子生徒が、小学校で恐喝まがいのいじめを受けて不登校になっていたことが明らかになりました。文部科学省が、横浜市や市教育委員会を指導する事態に発展しています。伝えられるところでは、いじめは当該の生徒が福島からの自主避難者であることと深く関連をしています。
あらためて、3.11のつめ跡の深さを思い知らされます。今なお、帰ることもできず、他方で避難先で本当には受け入れられていないと感じている避難者は、決して少なくありません。住み慣れた故郷とは大きく異なる環境と空気の中で、いくばくかの補償金は手にしても、生活の基盤、人のつながり、自分らしい居場所を見出すことができないままでいる人たちのことを、私たちはともすれば忘れがちです。横浜の事件を見聞きして、多くの区民がハッとしたのではないでしょうか。


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# by ikejiriseiji | 2016-12-14 16:48 | 人権・差別 | Comments(0)
前川区長と豊洲移転問題に関する一般質問の報告、前2回に続き、最後になります。
     ➡前川区長と「豊洲移転」(その1)

私が問うた二つ目の点は、東京ガスへの“再就職”についてでした。あらためて、通告しておいた質問を再掲します。
「➁区民からは、区長が退職後、間を置かずして東京ガスに入社したことについても、不明朗な天下りではないか、ルールは守られていたのかといった趣旨のご意見を多くいただく。市民感覚としてもっともなご意見と思われるが、区長自身は、こうした意見に対してどう考えるか。併せてお聞かせいただきたい。」
答弁は、こうでした。

前川区長が東京都を退職したのは、都政を揺るがせた百条委員会の議決の後です。百条委員会は、平成16年当時設置された訳でございますが、その時、練馬区の石神井学園の問題から百条委員会が設置されたわけでございますが、都議会の自民党を中心とした公明党、共産党、生活者ネットの皆さんが、当時の知事や副知事と闘っていただいた結果として、都政を牛耳っておりました副知事と刺し違える形で退職したわけでございます。
東京ガスへの再就職が「不明朗な天下りではないか」という点についてでございます。再就職を決定するのは、人事当局であり、退職者自身が自分で決めることではありません。またできません。東京都には、「職員の民間企業への再就職に関する取扱基準」というものがございます。この基準に反する再就職人事はあり得ません。現に東京都は、前川区長の再就職には何の問題もないと公表しております。
前川区長が東京ガスに再就職した当時、都議会やマスコミも含め誰一人として、これを問題視することはありませんでした。また、前川区長の再就職時には、東京ガスと都の間では法令・条例上の土壌汚染問題は既に決着済みのことでございました。今の問題のもととなっている土壌汚染の問題が再浮上したのは、前川区長が東京都を退職した後のことでございます。

う~む…百条委員会が何の関係があるんだろう。「牛耳っていた副知事と刺し違えた」って、それがどうしたって言うのかなぁ…。まぁ、石原-浜渦ラインと一緒にされるのは嫌だという区長の強い思いだけは伝わりますが、それと東京ガスの話がどうつながるのか、よく分かりません。
東京ガスへの再就職については、ちょっとびっくりの答弁でした。「再就職を決定するのは人事当局」。「退職者自身が決めることではない」――東京都は、本当にこう言っているんでしょうか。それこそ、都が一民間人と民間企業との間のことにまで人事権を行使するという話になって、それ見たことか「天下り」じゃないか!と言われかねないと思うのですが…。
実態として、東京都が幹部職員の再就職を切り盛りしているのかもしれません。しかし、いったん退職した者の人事です。形式的にも法的にも、紹介・斡旋ならまだしも、直接に都が決定する立場にはないはずです。
実際、前川さんは『週刊新潮』の取材に対してはこう答えています。
「再就職の希望を聞かれた際、石原さんや浜渦さんから逃れたくて、『都の出資を受けている第三セクターにだけは行きたくない』と答えました。その点、東京ガスは都と資本関係が全くない。それで再就職しました。」
なんだか、言っていることがずいぶん違う。こちらでは、自分から東京ガスをあえて選んだと言っています。週刊誌の記事だから、そのまま真に受けるのは申し訳ないことではありますが、いずれにしても、都が決めた、自分は東京ガスを選んでいないという本会議答弁は、容易には理解しがたいものでした。
再就職については誰も問題にしなかった、再就職の基準を定めている都も「何の問題もないと公表している」――私の問いに対する答えと言えるのは、この部分でしょうか。誰からも問題にされなかったのに、今頃になって何を言う! そう叱られているような気分で聞いていたのですが、しかし、これもまた、よくわからない。都の再就職基準に違反しているかどうか。それも大切なことですが、しかし、私が聞きたかったのはそれだけではありません。たとえ都の内部の基準にかなっていようが、局長として合意書に公印をつくようなところまで関わりのあった相手のところに再就職するのは、よろしくないのではないですか? 「市民感覚」ではそうですよ。違法でなくったって、道義的に、あるいは社会的に好ましくないこと、避けるべきこと、慎むべきことは政治の世界には山とありますよね。だって、都と東京ガスとのやり取りは、こんなに多くの疑念が向けられているんですよ…。
私は、質問をこう締めくくりました。
「豊洲問題は、透明性を欠き、公平さを見失い、利権に流れ、保身に走る都政の闇の部分を見せつけています。それは、すべての政治家が今、自らを省みて自戒しなければならない姿でもあります。とりわけ関係当事者の一人であり、都庁での経験と実績をひっさげて練馬区に来られた前川区長には、この問題に対して明確に説明責任を果たされることを期待して、一般質問を終わります。」
百歩譲って、当時は東京ガスとの交渉がこんな問題になるとは予想できなかったとしても、幹部たるもの、結果責任から逃げてはいけません。今振り返ってどう考えるかはきちんと聞かせてほしかったです。

副区長の答弁は、「意図的なフレームアップ」「議会の品位を貶める」と、議場で許される限りの言葉をきわめて私の質問を非難しています。正直、ここまで言われると聞いていて苦しくなったのですが、しかし私は、確認書や合意書に公印をついているという事実を念頭に、問いました。単なる伝聞ではありません。それに、東京ガスの再就職なんて何? という声は確実に巷にあり、そしてそれは市民感覚としてしっかり耳を傾け説明責任を果たすべきと考え、区長の認識を問いました。いろいろ振り返ってみますが、そんなに恥ずかしい質疑をしたとはどうしても思えません。肝心なことには答えず、長広舌の中であれやこれやと話を振り回し、人を貶める言葉を探すのに躍起になるような答弁の方が、ずっと恥ずかしい。そう思えてなりません。
いずれにしても、貴重な質疑と答弁でした。何かが解決された、解消されたという意味ではなく、大きな認識の相違と深刻な感覚のずれがあることが確認できたという意味で。(終)

# by ikejiriseiji | 2016-12-12 11:34 | 議会 | Comments(0)
保育料は、保育料条例の中に別表として定められています。所得に応じて20以上の階層に区分された表です。今回の保育料値上げは、この別表を書き換える形で行われます。
別表はどう変わるのか。区は、議案に添えた資料の中で、各階層ごとに現行と改定後の保育料を示しました。たとえば、こんな具合です。

●D18階層 現行 38,500円 条例案 45,400円 差額6,900円 改定率 18%
   ※同じ階層の表記が条例改定の前後で変わっています。ここのD18は改定後の番号で、現行ではD16に当たります。

全ての階層について、同じように数字が入れられています。いかにも、保育料はこう変わりますよと説明するかのように。しかし、実はこの表(数字)は保育料値上げの実態を全く不正確にしか伝えていません。
改定の前も後も同じ階層にいるのであれば、確かにこの数字通りの値上げになるでしょう。つまり、額で6,900円、率にして18%の値上げということになるでしょう。しかし、実は改定の前後で同じ階層にいる人ばかりではない。それどころか階層が移動する、つまりこれまでの階層から上や下の階層に移る人が極めてたくさんいるのです。
私が請求して初めて、区は、階層を移る人がどのくらいいるかという資料を公表しました。それによると、階層が変わらない、つまり条例改正の前後で同じ階層にいる子どもはわずか31.1%しかいないのです。階層が上がる子どもはなんと44.1%。階層が下がる子もいますが、こちらは24.8%。つまり、ほぼ二人に一人が階層が上がるのです。
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階層が上がるとどうなるか。
先ほど例に挙げたD18の階層で見てみましょう。この階層には、今は157人います。そのうち、条例改定後も同じ階層に残る子どもは何人か? わずか18人です。57人が下の階層に移り、逆に82人が上の階層に移ります。激しい人は、3つも階層が変わります。そして、階層が変わってしまうと、保育料の変化は全く違ってくるのです。
2歳以下の場合の保育料について、階層移動前後の保育料の変化を整理してみるとこうなります。3階層上がる人は、38,500円から58,100円へ。値上げは19,600円、率にしてなんと50.9%増です。月額19,600円増ということは、年にすれば24万円近くになります。たいへんな負担増です。
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実は、同じように階層移動によって大幅な負担増を強いられる人がたくさんいます。少数ですが、3倍近くになる人もいます。たとえばD1階層(現行のC2)の場合、9人が2階層上がりますが、保育料は2,400円から7,000円(2.9倍)に跳ね上がります。この階層の推定年収は約200万円。非正規雇用のひとり親世帯、かもしれません。この限られた年収の中で、保育料が年6万円近くも引き上げられるというのは過酷なことです。区は、保育料改定にあたって低所得者に配慮したと言っています。しかし、それはあくまで表の上でのことであり、ひとりひとりの実際の保育料変化を見れば、全く異なる実態が浮かんできます。
条例は撤回すべきです。改定の影響を具体的かつていねいに検証しながら、保育料負担の在り方に立ち返って議論をやり直すべきです。



# by ikejiriseiji | 2016-12-09 11:33 | 子育て | Comments(0)
区議会第4回定例会も、残すところあと1日。最終日の明日は本会議が開かれ、議案の議決などが予定されています。いくつかの議案で討論と採決が行われる見込みですが、今議会の最大の“対決議案”は保育料条例の改定です。
区立・私立を問わず、認可保育所の保育料は条例で決められています。区は、この条例を改正し保育料を引き上げようとしています。1998年度以来改定していないこと、保育所運営経費に占める保護者負担(保育料収入)の割合が9.5%で23区で最も低いことなどを理由としています。しかし、改定されていないこと、23区でいちばん低いことそれ自体が悪いわけではありません。何が適正な水準なのか、保育料負担はどうあるべきなのか。この点で、区は明確な答えをついにできませんでした。子育て支援が社会の最優先の課題の一つとなり、国が「幼児教育の無償化」を大きな方向として打ち出している時期だけに、なぜこの時期に負担増? という思いは抑えられません。

     ➡「幼児教育の無償化について」 (幼児教育無償化に関する関係閣僚・与党実務者連絡会議)

しかも、問題は負担増が半端なものではないということです。
区は、議案の提出にあたってこんな説明をしてきました。
①平均保育料は18,000円が20,500円となり、13.7%の増である
②保育料が増加する児童が8,228人(73.6%)、減額となる児童が2,052人(18.3%)になる
③運営経費に占める保育料収入の割合は9.5%から10.8%になる
もともと値上げを目的とした議案ですから、ここで言われている数字はとくに意外なものではありません。むしろ、平均で保育料の値上げが13.7%に収まるということに加え、高所得者への負担増、低所得者への配慮なども語られてきましたから、さほど深刻な影響を及ぼすものではないという印象を持った人も少なくなかったかもしれません。
しかし、ここにまやかしがありました。公にされた資料ではわからない、過酷な値上げの実態があったのです。(続く)

# by ikejiriseiji | 2016-12-08 12:12 | 子育て | Comments(0)
築地市場の豊洲移転問題について、私が聞いたのは2点でした。(質問通告より)

築地市場の豊洲移転問題は、すっかり先が見えない状況になっている。この問題は直接には都政の課題ではあるが、練馬区民も含めた都民の食の安全に深く関わっており、加えて、都財政に及ぼす影響も大きく、区政に対しても様々に波及してくる可能性もある。
区長は、かつて東京都の知事本局長等の要職にあった際に、豊洲の土地の購入条件に関する東京ガスとの協議に関与してきたと聞く。豊洲の土地購入については、石原元知事が、都が多額の土壌汚染対策費用を負担したことは「今思えばアンフェアだ」、豊洲の土地購入は「ずいぶん高い買い物をした」といったことを公に口にしている。無責任と言えばその通りだが、しかし、多くの都民・区民が土地購入の経緯にさかのぼって疑念を感じているのも事実である。
①豊洲移転に深く関わった都側の当事者の一人として、移転を巡る都政の混乱を見て、どのようなことを感じているか。ぜひ所見を聞かせてもらいたい。
➁区民からは、区長が退職後、間を置かずして東京ガスに入社したことについても、不明朗な天下りではないか、ルールは守られていたのかといった趣旨のご意見を多くいただく。市民感覚としてもっともなご意見と思われるが、区長自身は、こうした意見に対してどう考えるか。併せてお聞かせいただきたい。

答弁に立ったのは、前川区長本人ではなく山内副区長でした。副区長も、東京都のOB。区長が呼んできた人です。副区長は、「前川区長は、このような質問が区議会の場において区長に対してなされることについて、嘆かわしいと言っております。私も、当時東京都におりまして、この間の経緯をよく承知しておりますので、前川区長に代わって答弁させて頂きます」と前置きして、大変長い答弁を切り出しました。
まず1点目の質問について。副区長はこう言いました。
「前川区長が『豊洲の土地購入条件に関する東京ガスとの協議に関与してきた』とか、『豊洲移転に深く関わった都側の当事者の一人』というお話は、全くの事実誤認であります。
そもそも、知事本局長の権限は、知事を補佐することであり、各局の実務に立ち入る権限は有しておりません。豊洲の土地売買や土壌汚染の処理に関わる権限を有するのは、東京都の中央卸売市場長と環境局長でございます。
これは、今回の地下空洞問題でも、歴代の知事本局長の責任が全く問題にされていないということからも、明らかであります。現に、前川区長は東京ガスとの協議に関与したことはなく、市場移転についても関わったことはございません。更に言えば、市場の豊洲移転は、知事本局長就任前の平成13年7月に決着済みのことでございました。そのときは前川区長は福祉局長でございました。今になって前川区長だけについて、権限があって関与したかのごとく、しかも伝聞に基づいてあげつらうことは、不可解と申し上げざるを得ません。」
協議に関与した、都側の当事者の一人…これはまったくの事実誤認。これが副区長の見解です。ちょっと驚きました。前回の投稿で紹介した、二つの文書は何なんでしょう。
そもそも、私が聞いたのは「土地購入条件に関する協議」であって、豊洲移転の意思決定そのものでもなければ、土壌汚染対策についてでもありません。そして、前川区長が「知事本局長」あるいは「知事本部長」として公印をついたのは、まさにこの購入条件に関する協議です。副区長は、いったい誰に向かって反論しているんだろう…。
「知事を補佐することであり、各局の実務に立ち入る権限はない」という答弁も、申し訳ないが噴飯ものです。実務には実務の所管がいるでしょう。しかし、正式に確認や合意の文書を交わすという行為、まさにこの事務においては、「知事を補佐」して押印する本局長等の役割は決して小さくないはずです。だからこそ、合意書等を見れば、5人の局長が印をついている中で、筆頭はまさに実務の所管である港湾局長(副区長が言うような市場長や環境局長ではありませんので、念のため)ですが、その次が前川さんなのです。
「補佐しただけ、私は知らない!」というのは、知事本局長という都政の中枢にいた人が言うべき言葉とは思えません。(続く)

# by ikejiriseiji | 2016-12-05 12:14 | その他 | Comments(0)
今日は、区議会本会議での一般質問でした。質問の最後に、築地市場の豊洲移転問題について取り上げました。なんだかすさまじい答弁でしたが、それはまた改めて紹介するとして、質問に至った問題意識だけ、まず書いておきます。

27日『「豊洲移転」と都政の闇に迫る』と題した講演集会を開催しました。築地市場の移転先とされてきた豊洲の土地購入を違法だとして訴えた住民訴訟の弁護団の事務局長を務める、大城聡弁護士のお話を伺っていて、改めて確信しました。豊洲移転問題で今、一番問われるべきは、土地購入をめぐる闇だと。
豊洲からの土地購入が進められた当時、都政の中心にいた幹部職員の一人が前川練馬区長です。前川さんが関わって、東京ガスとの間で結ばれた重要な文書が二つあります。その文書も、確認することができました。
『豊洲地区開発整備にかかる合意』
➡2002年7月31日付け。築地市場の豊洲移転や幹線道路等の区画整理事業、護岸整備事業等について確認したもの
『豊洲地区用地の土壌処理に関する確認書』
➡2005年5月31日付け。「豊洲新市場予定地…における汚染土壌の処理の方法等について」確認したもの
この二つです。この二つの文書は、東京ガスなどとの土地取引の前提条件として、事業のフレーム、負担の在り方、さらに土壌汚染の処理の在り方などについて約束を交わしたものです。とくに後者は、土壌汚染対策のための確認書です。そして、この二つの約束に前川さんが02年には知事本部長として、そして05年には知事本局長として公印をついているのです。(写真は2002年の合意書)
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今は、盛り土問題など汚染対策の中身に関する議論が関心を集めていますが、東京ガスとの間で土壌汚染対策などにかかる責任と負担の在り方を整理していったのは、前川さんが関わっていたまさにこの時期です。そして、この二つの約束を基礎として、最終的に、汚染にまみれた土地を東京都は買うことになります。一方、前川さんは二つ目の文書に印をついて間もなく都を退職し、9月に東京ガスに“再就職”します。執行役員として、だったとのことです。
さて、そこで一般質問です。(続く)

# by ikejiriseiji | 2016-11-30 18:57 | 議会 | Comments(0)

練馬区議会議員・池尻成二


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